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sideアサ: そこは、正に地獄
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レベルも無事35まで上がって
次のIDまで行く道のりで更に1つレベルが上がって36になって
そのまま、意気揚々と朝一番にたどり着いたID前は
「………っ、ぇ、」
ーーー正に、地獄そのものでした。
プレイヤー達の険しい顔や、わんわん声をあげて泣いてる者、絶望したように座り込んでブツブツ何かを言ってる者…
笑っている者は1人もおらず、その誰もが鋭い目つきで話し込んだりIDの入り口を睨んだりしている
(なに、これ……、)
レベル25のID前と、雰囲気が全然違う………
「あぁくそ!またクリア出来なかった!!」
ザッザッとIDから人が出てきたかと思えば、そのパーティーは悔しそうな顔をしていた
「あいつが…あいつが死ななければ……っ、」
「お、おいあんたら、またダメだったのか?」
「あぁそうだ!いいとこまで行けたのに…くそっ!!」
(クリアできずに、離脱して来たのかな……)
確かに、5人用IDのはずなのに4人しか帰って来ていない
「おい!誰か火力は1人いねぇか!?火力が足りん!!誰か1人入ってくれ!」
「ぁ、あのっ!僕で良ければっ!」
僕も1人だし火力だし、丁度いいはず…!
パッと手をあげると、すぐにリーダーの様な人と目が合う
だがーーー
「はぁっ、弓だと!? んなもん火力にもならんわ!もっとマシな奴いねぇのか!」
「ぇ、」
(ちょ、ちょっと、)
「ちょっと待ってください!!
確かに僕は弓だけど、でもレベルも36だし適正ですっ。そ、それに僕はーーー」
「適正だから、何なんだ?」
「っ、え? ……わっ、」
突然近づいて来たかと思えば、グイッ!と胸ぐらを掴まれた
「適正だから使えるとでも言いたいのか?この世界はそんな甘ぇもんじゃねぇ、パーティー全員の命がかかってんだよ!その命をなぁ、こんな弱ぇ職に任せれると思うか?それもこんなひょろひょろの野郎に!無理に決まってんだろうが!!
お前みたいな職はなぁ、IDクリアなんての目指さずに他のことやってやがれ!!」
「ぅわっ、」
ガシャッ!と投げ飛ばされて、地面に倒れこむ
そんな僕にふんっ!と鼻息を荒げながら「他に火力はいねぇか!?」と言いながら、その人は歩いて行った
(そ、んな……、)
あんなに頑張ろう!と思っていた気持ちが、一気にしぼんでいく
投げつけられた言葉が…痛い。
(っ、だめだ、!)
下を向くな、前を向け。
(りんごさんやみかんさんと一緒に、頑張って来たじゃんか!)
そうだ、こんな奴1人の言葉で折れてしまったら…意味がない。
グッ!と奥歯に力を入れながら立ち上がって砂を叩いて
他の募集しているパーティーへ話しかけに行った
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