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「貴様、俺を欺こうとはいい度胸だな」
「あんたボスキャラなん?」
「な、…貴様よくこの俺に「あーはいはい。ちょっと会長は黙ってて〜。この子が俺の言ってた大御門君で間違いないからぁ」
チャラ男が会長らしきイケメンの言葉を遮ると、チッと舌打ちが聞こえた。え、このRPGの魔王みたいなイケメン(笑)がもしかして、我が西京学園の、会長…?
「君もいい加減諦めなよー。お昼の時間無くなっちゃうし、早く生徒会室行こうよ〜」
「そうだ。あまりこの俺に手間をかけさせるな」
「いや、なんで俺が悪いみたいになってるんすか。え、生徒会室?」
そう聞き返すとチャラ男はにっこりと笑ったまま、その見た目からは想像も出来ない力で俺の腕をがっしりと掴んだ。い、痛い。
「ほら、行こうか」
「じゃあ、早速で悪いんだけど話させてもらうねぇ。さすがに教室や廊下だと、他の生徒達もいて大御門君も嫌だろうしー」
充分ここでも嫌ですが。何故か無理やり腕をチャラ男に力強く掴まれたあと、生徒会室へと連れてこられた。強制連行である。まるで自白を強いられている気分だ。尋問か。確かに生徒会室は調べる予定だったが、こんな展開は望んでいなかったです。
「あ、俺は生徒会会計の司波 翼(しば つばさ)ねー。こっちは一応会長。君、俺たちの事全く知らないみたいだからさぁ」
今後も知りたくなかったけどな。有無を言わせぬチャラ男の笑顔に、その言葉を呑み込んだ。顔面偏差値の高い方の威圧感に、負けました。俺は、こんなにも無力なのかッ…!
「…始まりは1ヶ月前のことなんだけどねぇ。生徒会みんなで百物語をしてたんだよー」
「…また何でそんなことを。生徒会って相当暇なんすね」
「まあまあ、いいから聞いてー。でねぇ、何個か話終わったあとのことなんだけど…」
***
「あーなんかどの話も現実味ないなぁ」
「まあどうしてもありがちな話になっちゃうよねぇ」
「当然だ。この世に幽霊などいるものか。信じるのも馬鹿らしい」
「へぇー、会長は信じてないんだ〜?実際は怖いから誤魔化してるだけだったりしてー」
「なっ、馬鹿か貴様!!俺は怖くなどない!大体、いるなら堂々と出てくればいいだろうが。俺に取り憑けるものなら、やってみればいい」
「ちょ、そんなこと言うと…」
「ふん、馬鹿馬鹿しい。どうせ何も起きな…は?」
***
「てな感じで、会長がいつもみたいに調子乗った事言ってたらさぁ、なんか目の前が光り始めて。何故かその日から、会長にだけ見える女の人が現れ始めたんだよねぇ。会長はその女の人から逃げ続ける日々っていうわけー」
普段と変わらずにこにことしながら言うチャラ男が俺は一番怖い。というか、なるほどな。だからおそらく追われていて、ぶつかった時にブレスレットが反応したのか。結論:会長の自業自得。
「…それで俺にどうしろと?」
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