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訊きたいこと(司)
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今日は普が退院して帰って来る!
俺は、普が退院したら訊きたいことがあった。
それは、普をあんな目に遭わせたのは誰なのか、ということ。
俺の普を傷つけたんだ。許さない。
普に教えて貰って、そいつに100倍返ししてやる…
家の戸が開く音がした。
普が帰って来た。
それから、おやつにドーナツ食べながら、適当に雑談をした。俺は普が入院している間、家で1人だけで淋しかったから、凄く嬉しかった。
しばらく雑談をしてから、俺は普に訊きたいことを訊いた。
「ねェ、普。」
「何?」
「…普に怪我させたのって、誰なの?」
「……」
「誰なの…?」
「…じ、自分でやった」
普は、今「自分でやった」と言った?
嘘だ。絶対。分かるもん。
いつも一緒にお風呂入ってたから。
毎日傷が出来て、治ったと思えば新しい所に瘤や痣が出来てたりして。
でも、いつも普はバレたくないみたいにしてた。体中にあるから全然隠せてなかったけど。
「そんなに言いたくないの…?」
「自分でやったって…っ言ってるじゃん!」
「嘘なんでしょ?教えてよ!そしたら俺、そいつに普の100倍辛い思いさせてやるんだ!」
ちょっと大きい声が出てしまった。
「だめ…俺がやったの…っ」
普は泣きそうな目をしていた。
瞳が潤んでた。
可哀想だから俺は椅子から立って、普のことをギュッ、てした。普は俺に顔を埋めて泣いていた。
「ごめんね普。」
俺が深く聞こうとしたせいで普は泣いた。
あぁ悲しい。
いじめられてるんだろうな。
犯人を教えてくれれば良いのに。
そしたら俺がそいつの事普の100倍苦しめてあげるんだ。
その夜俺は工作用のカッターを持って普が起きないように静かに外に出て、自傷した。辛かったから。普に八つ当たりは絶対したくないから。自分に当たった。
コレは普にはナイショ。
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