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現実はつらいものではあるが・・・
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仁が病室から出て行った後、泣き続けた
雅哉が助けに来てくれたことに安心したことと
改めて自分の身体の状態を思い知らされたこと
そして、完全に仁と別れられたことに・・・
今の俺の気持ちはぐちゃぐちゃだった
少ししてから担当医の井野原先生と看護師の剛さんと綺堂さんが来た
雅哉に抱きしめられて泣いていた俺に先生は「この体勢、つらいからベッドに行こう」と問われた
俺は頷いた
雅哉は動ける体勢ではなかったから先生が俺をベッドまで連れていってくれた
「落ち着いたら、話聞かせて」と言って先生たちは病室を出て行った
泣き止んで落ち着くまで雅哉は黙って一緒に居てくれた
そして俺は口を開いた
「助けてくれてありがと・・・
雅哉 来てくれなかったら俺今頃どうなってたかわかんない・・・
怖かった・・・」
「俺も、結構怖かったぞ
侑が、あそこまで言うとは思ってもみなかった」
「雅哉が怒ったの初めて見た・・・
でも、一番怖かったのは現実だった」
「現実?」
「そう、俺の足と右腕はもう2度と動かないってことを改めて思い知らされた
始め、仁から逃げる時は体が動かなくて・・・
捕まって抵抗しても抵抗にならないものだった・・・
だからこそ悔しいって思ったし、動いてほしかった・・・」
すると雅哉の頬に涙が流れた
「ごめんな、一番つらいこと言ったよな・・・」
抱きしめられた
「・・・でもね、雅哉が言ってくれたから仁に言いたいことが言えたし終わらせることもできた
そして、現実を受け止めることが出来た
だから感謝してる、ありがとう」
俺も涙を流した
時間が経ってから先生と何があったか話をした
それで、雅哉が一日俺の病室で一緒に泊まることになった
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