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いきなり女友達に紹介された。
「ねぇねぇ!彼がまこにゃんだよ!」
彼を見た瞬間、彼以外のものすべてがぼやけて見えた。僕はこの感覚を知らない。ぽかんとしてる僕をほっておいて、友達は楽しそうだ。
「お前その呼び方すんなって言っとるやろ、殺すぞ」
静かで低いのに、まるで鈴をならしたような声。何故か、彼と仲良くなりたいと、そう思った。
*~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~*
花粉症のせいで少し目がかゆいこのごろ。
中学二年生にあがったばかりの僕は、新しい席についた。
「よろしくね」
笑顔を意識しながら右隣の男の子に挨拶をしてみる。
「あっ...よろしくお願いします」
少しはにかみながら、返してくれた。それだけで嬉しい。
友達が言っていた。彼は「みぃちゃん」だ。細くて、少し背が小さい。けれど、サッカーをやっているからだろうが、肌の色は黒い。手もごつごつしている。男の子なんだなと実感した。
僕は笑顔を返す。直感だが、彼とは仲良くできるきがした。
「またお前と一緒のクラスやな!」
左から聞き覚えのある声がした。びっくりしてそちらを見ると、去年から仲が良い「あきくん」がいた。
「そうやね〜、まさか席まで近いとは思わんかった」
通路を挟んで左隣。それがあきくんの席だった。
あきくんとみぃちゃんは2人ともサッカー部で、仲がいいようだ。3人で他愛も無い話をしていると、右前の席に誰かが座った。あきくんが、そちらに目を向け、笑顔で言った。
「おぉ!おはよう、
まこと!!!」
「...はよ」
それは、「まこにゃん」
彼だった。
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