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過去編2(萃蓮視点)
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母親が仕事から帰ってくるのを待ってる間、千鳥は新たな知識が得られるという高揚感で胸がいっぱいだった。
そのせいで、いつもより短い時間でやることが終わった。
んふふ、まだかなぁ…
毎日仕事から帰ってくるのは20時30分~21時の間。
主に帰ってきやすい時間は20時50分前後が多いので千鳥は、まだかまだかと待ち遠しくてしかたがなかった。
「ただいま、萃君」
母親の声が聞こえると、千鳥はパアアっと顔を明るくさせて母親の元へ駆けて行った。
「ねぇ、お母さん!」
「どうしたの?」
あぁ、やっとだ。やっとわかる…
「人間の中身ってどうなってるの?」
「…え? ごめんね、萃君。もう1回言って?」
「だから! 人間の中身が知りたいの!」
「…っ!?」
千鳥には普通だが、母親にはそれを理解するまでの容量がなかった。
それ故か、『人間の中身が知りたい』と言ってから母親は千鳥の行動を監視するようになった。
万が一があっては困ると恐怖を抱いたからである。
監視が始まってから千鳥の行動全てが把握され、小動物の解剖などは一切出来なくなってしまった。
最初は耐えていたが、耐えられなくなってしまい発作が起きるようになった。
発作の最中は、人をバラバラにすることだけが頭の中を占めている。
それ以外の思考はない。
長い付き合いの結島には早くにバレてしまい、「俺が医者になって助けてやる」と今の状態に至る。
まだまだある過去の1部を思い出し、千鳥は目を細めた。
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