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メールの返信(萃蓮side)
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「んふふ…んふ…」
千鳥はとてつもなく機嫌が良かった。
ヤクザともあり仕事は普段から忙しいだろうと、メールの返信は日付が超えて随分たった頃にくると思っていた。
しかし、いざ決意を固めてメールを送ると1時間もしないうちに返ってきたのだ。
その事に驚き、そして嬉しいと普段は思わないようなことを思った。
そもそも千鳥には、普段からメール等を使って個人的な話をする人間など結島くらいしかいないのだ。
他は全てバイト先の電話番号と店長のメルアドだけ。
そんなことから千鳥にはこのやりとりでさえ新鮮で仕方がない。
それも含め嬉しさが増しているのだろう。
「なんかイメージと違って案外甘い人だなぁ…」
1人しかいない暗い部屋に吸い込まれていく千鳥の言葉。
何故か唐突に喪失感や絶望感などに苛まれて千鳥は自身を抱きしめ、窓から見える夜空を睨んでいた。
しかしその手にはしっかり返信を開いた携帯が握られていた。
(メールの内容)
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こちらこそ、だ
お前が作った酒美味かったよ。
また行かせて貰う。
今日はちゃんと寝ろよ。
響也
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