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いつからだったけ、彼を目で追うようになったのは
別に好意がなかったって言えば、嘘になる
ただ、彼の笑顔は人を惹き付けるものがあって
その笑顔に僕は惹かれたんだ
多分、あの時だったかな?
あいつを本当の意味で好きって思ったのは
「ねぇ!桜!見に行きましょ?!」
っていきなり言ってくるから
内心は凄い嬉しいのに、
僕は素直とは程遠い性格をしてるから
「え、嫌だよ?なんで男2人?しかもお前と?」
毎回冷たい返事で返す度に後悔して
直さなきゃとは思ってるんだけど、中々難しいんだよね
それでも彼はめげずに、
「えー!なんでー!いいじゃないですかー!
見に行きましょ?!見に行きましょーよ!!!
見にいこーよ!!!!!ねぇねぇねぇー!!!」
って、バカみたいにしつこく言ってくるから
まぁ、バカなんだけど(・∀・)
「うるせぇーな!分かったよ、行けやいいんだろ!」
僕だってあいつよりは一応先輩だし??
そこまで酷い奴でもないからね!
しょーがなくOKしたら、彼は凄い嬉しそうに笑うから
見てるこっちが恥ずかしくなってきて
「ほら!行くんだろ?早く来ないと置いてくかんな!」
「えー!!神谷さんー!待ってー!(´;ω;`)」
で、桜を見に来たのはいいんだけど
満開になってから数日経ちゃってたし
桜も大分散っちゃってて、葉桜もちらほらあって
あー、もう少し早めに来ればよかったなー
なんて
そんな事思ってたら
強い風が吹いてきて、僕は咄嗟に風が吹く方に体を
向けたんだけど、あいつは一歩遅かったみたいで
目にゴミが入ったらしく、ずっと立ち止まってるから
かわいそーとは思ったけど、まぁ、いいっか!って
歩き出したら、案の定叫び声が聞こえてきて
「ねぇ!目痛いです!ちょっと!待ってエエ!」
僕はそれがおかしかったんだけど、それよりも
桜が風に吹かれて散ってくのに見とれて
あいつのことすっかり忘れてて
パってあいつの方をみたら
文句言いたそうな、顔をしてたけど
それを無視して
「なぁ!凄い綺麗だな!」
って言ってやったら
いきなり顔真っ赤にして、普段の笑顔じゃなくて
何かを、大切に見るような切なげな顔で
優しい顔で笑いながら
「そうですね、綺麗ですね」
なんて言うものだから
僕は、その笑顔がたまらなく愛しく思えて
でも、それは桜のように儚くすぐに消えてしまいそうで
すぐそこに、僕の目の前にいるのに
居なくなりそうで怖くなって
そしたら、あいつは僕の考えてる事が伝わったかのように
「神谷さん、来年は満開の日に来ましょうね」
(そうだな、この先もずっと来れたらいいよな)
「来年って、また小野くんとかよ(笑)」
「ま、別に?小野くんがどーしてもって言うなら
行ってやらなくもないけど?ニコッ」
「/////。 じゃぁ!お願いします!約束ですよ?」
(あぁ、僕はこの時から小野くんが......)
「ねぇねぇ!神谷さん、桜!見に行きません?」
「あー、そう言えば今日満開ってニュースでやってたね」
「よし、じゃあ見に行くか」
小野くん、僕は君が思ってるよりも
小野くんと2人で桜を見に行く事が
凄い幸せで、嬉しくてたまらないんだよ、
なんて絶対言ったら、調子に乗るから言ってやんないけど
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