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ほろ酔い#6完
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「ん…トラゾー?」
無事気分を落ち着かせベッドに戻ると、クロノアさんが俺の名前を呼んでいた。
「何ですか?クロノアさん」
今度は妄想ではなく眠りにつこうとベッドに横になると、クロノアさんの顔がより近くなる。
「トラゾーはさぁ…お酒弱いの?」
またさっきの話。どうもクロノアさんに勘違いをされているから、どうにかしてこの誤解を解きたい。そう思って口を開く。
「そんな、俺は酒に強いタイプですよ?
…さっきは、すみません」
頭の中に浮かんだ言葉をつらつらと並べる。
一瞬、クロノアさんが驚いたようにも見えたが、天然な彼にそんなことはないだろう。
「謝らなかったって良いよ…俺もだし」
消灯された暗闇の中、ふにゃ、と笑ってくれるクロノアさん。
…ん?「俺も」??
「っと…どういう意味ですかね、それ」
「教えない」
質問すると、ぷいっと顔を背けられた。
またそんなところが愛おしいんだけどなぁ…。
「さぁ寝よう」
クロノアさんは言葉を濁すように言う。
俺はクロノアさんに続いて、仕方がなく眠りについた。
「でも、腰が痛くならなくて良かった」
夢へ意識を手放す時に、確かにそう聞こえた。
多分今の俺は、顔が真っ赤だろう。
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