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気付かなかったのは#5
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風呂上がりの姿なんて別に見慣れてる筈なのに
なんか妙に意識してしまう。
悠真には俺の服は少し大きくていつもより華奢に見えるし。
袖も長いらしく手が隠れてる。
なんていうか…可愛い、とまた思ってしまう。
相手は、悠真なのに。
「何見てんの?」
何故か悠真は笑ってる。
まるで俺が何を考えてるか分かってるみたいに。
さっきの悠真の言葉。
気付いてないだけ。
確かにそうならこの気持ちの説明もつくけど
気付いたところで俺はどうしたらいい?
「ゆ、悠真は俺のことが好きなの?」
からかってるだけ、には見えないし。
「そうって言ったら、お前はどうすんの?」
まだ自分の気持ちが全部分かったわけじゃないけど
分かってることもある。
悠真に好きと言われて少なくとも俺は嬉しいと思ってる。
この気持ちはきっと嘘なんかじゃないんだろう。
俺は悠真を引き寄せて抱きしめてみた。
こいつこんなに細かったっけ?
そんなことを思いながら悠真の顔を見てみると
いつもみたいにすました顔で俺を見てた。
分かってたのかな?悠真は。
気付いてなかったのは、俺だけで。
確かに勘は俺らの中の誰よりも強いと思う。
啓介も察しはいい方だけど、悠真はなんか
いつも全体見てる。
俺も見てはいるけど、勘はあんまり良くない。
誠一はまぁ、なんとなく鈍そうだし。
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