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18歳以上ですか?
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始まり
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今までずっと祖父のところにお世話になっていた。
その祖父が桜が咲き乱れる春、眠るように死んだ
俺が18歳になる1日前だった
俺は、涙をながさなかった、いや。流せなかった。
大切な大切な。小さい時に両親を亡くした俺としては祖父は父親のような存在だった。
なのに泣くことができなかった
もう、大切な人が自分の前からいなくなるのはなれたのかもしれない
自分で自分の悲しみを閉ざしてしまったのかもしれない
その時の俺には、『悲しみ 』という感情が消えてしまっていた
そして、祖父の葬儀も終わり今度は俺のことに話が変わった
親戚たちは俺を邪険としてしか扱わなかった。
当然だ、両親は親戚との反対をおしきって結婚した。だから邪険として扱われて当然なのだ
両親が2人とも亡くなった時もそうだった。でも、早くに奥さんを亡くした祖父が俺を引き取ってくれたのだ。
俺は高校を卒業するまで親戚を転々とたらい回しにされるのだった。
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