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朝
-
「美味しかった~!」
やっぱりここのご飯は美味しい
でもただ食いはだめだと思う...
「春日さん、俺こんなに美味しいものをただ食い
して大丈夫なんでしょうか....」
「?大丈夫ですよ、鬼龍様の次期花嫁なんですか
ら」
「....。」
当たり前のように返されてしまった
この話はまた後でしよう。
「そういえば鬼龍さんはどこに行ったんです
か?」
朝から見かけていないので、聞いてみた
「お仕事ですよ、鬼龍様が経営されている旅館は
ここら辺では1番大きい旅館なので忙しいので
す」
そっか、忙しいのか。
いやいや俺、なにちょっとショボーンってなってるんだし、ありえないわ
ちょっと心細いだけだし....うん、そうそういうことにしとこう。
「そんなに落ち込まないでください
でも、この頃ほんとに忙しいので遅いかもしれ
ませんね」
やっぱり忙しいのか。
「なんか俺にできることとかない...ですよね。」
「んー。ないですね
あったとしても鬼龍様の花嫁となれば話はべつ
です」
きっぱりと言われてしまった。
今グサッと刺さったよ
俺の豆腐メンタルが..
「わかりました、鬼龍さんが帰ってきたら話を
してみます」
「はい、そのようにしてください
あ、あと鬼龍様に伝言を頼まれまして...」
「伝言?」
「そうなんです。
まぁ、外は出歩かないと思いますがここでは人
間の肉はとても貴重で、美味しいとされていま
すここの旅館はあまり低級妖怪は近づかないの
で大丈夫だと思うんですが念のためだそうです」
人間?美味しい??喰われる?!!
「えええええええ。」
怖い怖い怖い怖い...てか人間の肉とか不味いだろ
どんな舌してんだよ.....。
く、喰われたくない
もしかして目の前の春日さんも!?
「大丈夫ですよ、そんなに怖がらなくても
確かに柊様からはすごく甘いいい香りがしてき
ますがそんな取って食おうとか思ってないので
大丈夫ですよ」
「よ、よよかった」
でも、甘い香りってなんだろう
ちょっと嗅いでみたがあんまり匂いがしない…
自分でわからないだけなのかな?
「多分わからないと思いますよ」
苦笑いで言われた
ですよね。はい。
「そういえば、夢はどうでしたか?何か思い出し
たこととか」
「いえ、何も
ただ、小さい時の俺と話していました」
「小さい時の柊様...?」
「はい、多分そうだと思います」
あの少年はとても幼く純粋な瞳をしていた
何にも染められていない、強くて....
でもすぐに壊れてしまいそうな
そんな感じがした
その時の俺はとても酷い顔をしていただろう
「柊様大丈夫ですか?」
「...っ大丈夫ですよ!」
心のない笑顔を作って見せた。
自分が気持ち悪いと思う
でも今までこうしてこの世の中を生きてきたんだから嫌でも勝手に顔の筋肉が動く
「ならいいのですが...あまり無理はなさらず
あっそうだ..!朝風呂はいかがですか?
今は昨日とは逆のお風呂場になっていますが
朝風呂もいいものですよ!疲れもとれますし!」
「ねっ!ねっ!」とすごくすすめてくるので入らせてもらうことにした。
朝風呂かー。いいかもしれない
春日さんはついてくると言ったが場所も行き方もわかるので部屋でまっててもらうことにした
多分わかると思う....
一緒に来てもらうのはいいんだけど昨日みたく、あまり見られるのは嫌だ
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