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過去編3
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カーテンの隙間から朝日が射す。
「んっ…」
薄く開いた目に映ったのは見慣れない天井。
ココが何処だか確認しようと起きあがると肌から落ちた薄手の毛布、そして俺は自分が全裸だという事に気づいた。
そして頭がズキズキする。
俺は酒を飲んだあと女と寝たのかと思った…がこの部屋はどうみてもホテルではない。
あまり生活感はないが他人の家であることがわかった。
あたりを見渡していると聞き覚えのある低くてすこし掠れた声が耳をくすぐった。
「やっと起きたか。気分はどうだ?」
その声を聞いて少し止まる。
覚悟を決めて顔を上げたーー
「…っ!!!!!!?」
俺は自分の目と耳を疑った。
「…っな、なんでお前がっ…」
「あ?お前覚えてないのか?…はぁ、だからガキは嫌なんだ」
「なっ⁉︎覚えてないって何がだよっ⁉︎せっ、説明しろよっ‼︎」
「あー、めんどくせーなぁ。説明しなくともわかるだろーがよお前自身の身体を見ればよ。」
バッ!!!!!!
起きた時にはうつらうつらでよく見ていなかったが鎖骨あたりから下に続く無数の赤い痕。
まるで桜の花びらが散ったようだった。
「う、嘘だろ…」
「嘘じゃねーよ。お前から誘ってきたんだろーが。まあ、そうとう酒に飲まれてたがな…」
「俺から誘ったぁあ!!!!!!???そっ、そんなわけないだろっ!!てか犯罪だぞっ犯罪!!!暁っ!!!!!!」
「おいおい、呼び捨てかよ、先生つけろ先生。」
そうだ、先生なのだ…
俺が通う美神高校の理科教師。
「どうでもいいわそんなのっ!!!!」
「それにお前から誘ったのは真実だ。なんなら教えてやってもいいんだぞ、お前がなんて言って誘ってきたかー」
「いっ、言わなくていーんだよっ!!」
最悪だった。
よりによってこいつなんて…
俺はこいつもとい暁が苦手だった。
いつもダルそうでだけど整った顔立ちとスラットした長身だからそんな表情も綺麗に見せた。おそらくぱっちりしてるであろう目は眠いのか半開きでやる気のなさがでていて本当に教師なのだろうかと疑う程。
それにこいつの性格が苦手だった。
悪くはないが良くもなく掴み所がなく接しにくかった。
でもイケメンでモデル体型で低く掠れた声をしたあいつを周りの女たちがほっとくわけもなくハートマークを飛ばしまくっていた。
「てかお前男ともいけたんだな、意外。」
「初めてだよ男となんてっ!!」
「へー女とは経験豊富のようだな。」
「…っ⁉︎」
「まあいいが。てか早く服着ろ。学校遅れっぞ。飯も出来たぞ。早くしろ。」
「…」
なんか脱力して返す言葉が出なかった。
ベットの枕元には綺麗に洗って畳んであった俺の下着と制服が置いてあった。
黙ってそれを着て寝室であろう部屋をでた。
廊下にでるといい匂いがしてそれにつられて俺は匂いがする所に向かった。
入ったその部屋には白黒で統一してあるリビングとキッチンだった。
その部屋の中心にあるテーブルの椅子に暁は座っていて煙草を吸っていた。
俺がその場に立っていたら…
「おい、なに突っ立ってんだ。早く食え。」
「あ、ああ。」
「お前半熟でよかったか?半熟嫌いだったら焼きなおすけど?」
「だ大丈夫。半熟でいい。」
「そうか。」
会話が終わり俺はテーブルに置いてある朝ごはんであろうものを手にとった。
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