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ti amo【BF】
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「…ベルセンパイは、軽すぎですー」
「…は?」
いつものようにフランの部屋で暇を持て余していたオレは、目の前にいるフランにそう言われた。
「どういう意味だよ?」
「…だから、ベルセンパイは…ミーのこと…好き…とか…あ、愛してる…とか、すぐに言うじゃないですかー…」
自分で言ってるくせに、恥ずかしがってちょっともじもじとしながら、視線をオレから背けて言うフランがなんか可愛い。
そんなこと言われても、言わなきゃ言わないで冷たい、とかいうくせに。
オレなりの愛情表現。
王子がこんなにストレートに愛を言いまくるなんてお前だけってことに、このカエルは気付いてないらしい。
「…そんなこと言ってもよ…じゃあどーしてほしーわけ?」
「…ベルセンパイは…本気どうか…わからないんですよー…だから…」
オレはその言葉にハッとして、ようやくフランが何故急にそんなことを言い出したのかがわかった。
「…フラン」
フランの名前をフラン呼んでも、フランは赤い顔のまま顔を逸らす。
「…こっち向けって」
「………」
無理矢理フランの顔をオレのほうに向けさせると、フランは赤い顔で瞳を潤ませている。
オレは優しくフランを抱きしめると、耳元に口を持っていき―…
「…Ti amo.」
と呟いた。
少し引いてフランの顔を覗き込むと、案の定赤かった顔はさらに真っ赤になっていて。
そんなフランの反応が可愛くて、オレはまた強く抱きしめた。
ti amo
(愛してる。誰よりも)
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