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バカなセンパイ、生意気なコーハイ
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「カエル何食ってんの?」
ミーが口の中で何かをモゴモゴしているのに気付いて、ベルセンパイが聞いてきた。
「・・・あぁはい、コレですー」
ミーは近くにある袋を見せる。
『キスの味』と書いてある新発売のキャンディのパッケージ。
ミーはちょうどその飴を舐めながらてヴァリアーの内職中。
・・・もちろんセンパイはミーの部屋にいるだけで手伝ってなんかくれないが。
センパイはふーん、とだけ呟いてパッケージをまじまじと見つめる。
「・・・キスの味、か。ホント?」
「さぁ?ミー、キスなんてしたことないんでー」
そう言うと、ベルセンパイは驚いてマジ?などと聞いてくる。
・・・悪かったですねー。
ミーは堕王子みたいに経験豊富じゃないんですよー。
「・・・じゃあ、試してみねぇ?」
・・・・・・は?
きょとんとしてベルセンパイを見つめる。
・・・どーいう意味・・・ですかねー?
・・・ああ、ベルセンパイはキスしたことあるから同じ味か一個食わせろってことですかねー。
「いいですよー(一個だけなら)」
「・・・へぇ、マジで?」
そう言うとベルセンパイはガサガサと袋から飴を一つ取り出して口に含み――・・・
「―・・・ッ!?」
急に顎を持ち上げられ、ベルセンパイに口づけられた。
ベルセンパイの口の中で飴玉がガリッと音を立てて割れ、欠片とセンパイの舌がミーの口内に入り込む。
「・・・んっ・・・く・・・!」
舌を絡められて、甘い飴の欠片が二人の舌の間でさらに甘く融ける。
甘い味に、ざらつく舌の感触。
骨抜きにされそうな深い深い、キス。
全部がこんなの初めてで、頬が紅潮するのを止められない。
苦、し・・・・!
息が・・・ッ!!
長いこと口づけられ、息が苦しくなって先輩の胸を叩く。
それでもベルセンパイは唇を離してくれない。
「・・・んぅ・・・ッ!!」
ベルセンパイの濃厚なキスに、腰が抜けてベルセンパイに支えられる。
「・・・しししっ♪息止めてた?」
「な・・・ッ」
ハァハァと酸素を補給するミーを見て、ベルセンパイがいつもの笑みを見せる。
「な・・・にするんですかーッ!!・・・ミーたち・・・っ男同士ですよーっ!?」
「イタリアじゃキスくらい普通だぜ?・・・何?意識しちゃった?」
「!」
・・・この堕王子がー・・・。
「おもしれーな、カエル♪」
「は・・・?」
後頭部を押さえられ、またあんなキスをされるのかとぎゅっと目を瞑ると、今度は軽く触れただけだった。
「・・・決ーめた」
「?」
「王子、ぜってぇお前オトしてやるから」
「・・・は、い!?」
突然の意味不明発言に驚くミー。
ミーの反論も聞かず、センパイは部屋を出て行く。
「・・・じゃーな。覚悟しとけよ?フラン♪」
バタン、音を立てて扉が閉まる。
放置されたミーは呆然としながら、一番最初に湧き上がった気持ちは―――・・・
「・・・ッ誰がオトされるか堕王子ーーーッ!!!」
・・・怒りだった。
バカなセンパイ、生意気なコーハイ
(生意気なコーハイ遊び)
(バカなセンパイの悪戯)
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