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告白
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次の日、弟に起こされてうとうとしながら用意をして。
今は学校に向かって歩いてる。
まだ眠いから、前なんか見てない。
向こうが避けてくれるし。
ゆっくり歩いていると、後から嫌な気配がしてきた。
絶対振り返りたくない。
目を閉じてそのまま歩いていたら掴まれる腕。
またかよ。
嫌々目を開けて振り返る。
「もー、なんで昨日返してくれなかったんですか?
すごく寂しかったー!」
あの子。
「…寝てました」
「なんだ、無視されたのかと思いました!よかったぁ」
安心した笑顔を向けられた。
…可愛い。
「気が向いたら返しますね」
「ふふ、待ってます!」
いつ返すかわからないのにね。
他愛のない会話…と言っても、あの子に振られる話題に応えてただけなんだけど、そんな事をしてたらいつの間にか教室。
上靴履く時もいたけどいつ履いたのかな。
「ここ2年の教室だけど…帰らないんですか」
「チャイムの前には帰ります、傍にいさせて?」
彼女か。
「別に…いいけど。寝るから静かにしててくださいね」
「はい!」
入学したての1年生が2年生の教室に堂々と…。
肝が据わるってこの事か。
顔を伏せて寝る体勢に入ると優しく頭を撫でられる。
嫌だけど、妙に心地いいからそのままに。
いつもより、スムーズに夢の中へ旅立った。
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