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渓谷の仙人④
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シエル・エトワールはパリの5番街に
あるパティスリーだ。
定休日は日曜日でも、まちまち
猫のように気まぐれな彼がやってるんだから
しょうがないと思う
朝は、早い
俺達は家事の分担はしない。
気づいた側が気づいた時に
だからお互いに丁度いいし
どちらかが忙しい時は補える。
けれど、朝ごはんは俺担当、
それ以外はシュンの担当になっていた
毎朝6時には起きる
隣で寝てるシュンを起こさないように
ベッドから出て着替えてキッチンに向かう
トーストを焼いて、ベーコン、目玉焼きを
順次に焼く。サラダを作り、
フルーツを切ってココアを準備する
それから…彼を起こしに行く
カーテンを開け、布団から見えているサラサラの黒髪を撫でる
「起きて、シュン」
「ん…」
寝起きが悪い彼は絶対に一回では起きない
起きたかと思えばコテンと俺に背を向け
また目を瞑ってしまう
「シューン?起きないならキスするよ?」
「ぅん……」
手強いな、今日は…そう思いながらシュンの
小さな唇を奪う、舌を絡める
「ん…ぅ……んんッ……ふぁ…へっ!?」
ゴスッと、腹部に鈍痛が走る
肩で息をしながら起き上がったシュンの
顔は真っ赤だった。
「……可愛い」
シュンが短く何か言ったのが聞こえたけど
そんなの無視して起きたばかりのシュンの
腕を掴み、まだ温もりがあるシーツに押し倒した
****
カランカラン…扉のベルがなった。
お客様が1組帰ったのかな
すると足早に厨房に入ってきたシュン
「普通に!
起こせって…いつも言ってんだろバカ!」
そう言いながら冷蔵庫から
新たなチョコ達を取り出していた
「起こしたよ?」
君が起きなかっただけ
と言うと
悔しそうに目を瞑るシュン
その様子がなんだか可愛くて、更にいじめたくなる
「ごめんね?でも…夜と違って朝でも
すごく可愛かったよ?」
「誰もそんなこと聞いてねぇよばーか!」
ガチャンッ!!と乱暴に冷蔵庫を閉め、
またお店に戻っていくシュンに笑みが零れる
……
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