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ホテルのベッドに並んで座ったところで、やっと気がついた。というか、もちろん分かってはいたが、それを理解しようとする脳の機能が停止していたような気持ちだった。
「ここまで来たのはいいけど、お前男なんだよな?」
「…ん?そうだよ。そう見えない?」
「いや、俺男抱いたことないし。なんでこんなとこ来たのか自分でもわかってないんだけど」
「面白いね、お兄さん。大丈夫だよ。女とやるときと同じようにやれば。穴が違うだけ!はは!」
「……」
本当に、自分でも理由がわからない。この感情は一目惚れに近いのかもしれない。
いけないことをしているという意識は、俺の中から飛んでいた。
彼のTシャツに手をかけると、腕を掴んで動きを止められた。
「あ?何?」
「何でもう勃ってんの?」
ふふ、とからかうように笑われ、その仕草にも性欲を煽られる。
「うるさい、ほら」
いちいち服を脱がせている手間も惜しくなって、下だけ脱がせて四つん這いの体勢にさせた。
「ちょっと、は、恥ずかしいんだけど」
彼は面倒くさく抵抗していたが、「それ取って」と枕元のローションを指差すと大人しく従った。
綺麗な穴にローションを垂らして中指を突っ込むと、そこは簡単に受け入れた。
本当に男なのだろうか。普通何かを入れるはずがない場所がこんなに簡単に広がるなんて。こいつは今まで何人に抱かれて来たのだろうか。
なんだ、この気持ち。
出会って1時間で嫉妬の感情が生まれるなんて、思ってもみなかった。
「わ、…ぅうっ」
指を増やしていくたびに肩がゆれて、喘ぎ声も大きくなっていく。
女と一緒だ。いや、女よりも感度がいい。
「感じすぎ」
「やだ、も…、はやく」
「なに?」
「はやく、してって…」
「だから、何を?」
「…い、挿れてよ…」
ぐちゃぐちゃ、不快な音に、2人の吐息が混ざり合う。
あの日聞いた喧騒の正体はこれだったのだと、そう感じた。
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