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一人で帰ろうと下駄箱を開ける。
空葉『ひっ…』
思わず勢いよく閉めた。
背筋が凍り、あまりの気持ち悪さに手が震える。
あれは何だ。
中に見えたのは小さなゴムに入った白い液体。
恐らく小さなゴムとはコンドームの事で。
…とすると中身は…
いや、でも何かのイタズラかも…
カルピスとかじゃなくて?
…でももし本物だったら…
『…み、……な、…志波!』
誰かに呼ばれた声が聞こえ、肩が跳ねる。
空葉『っ!?』
驚いて振り返ると、前に中庭で話しかけてきた風紀の人だった。
名前は確か、瞬。
瞬『お前真っ青だぞ、震えてるし…何かあったのか?』
空葉『だ、大丈夫…何も無いよ。』
いくら風紀でも、あんなもの見せられるわけがない。
瞬『嘘下手だな。
さすがにその状態のお前をはいそうですかって家に帰すわけには行かないんだわ。』
そう言ってヘラっと笑われる。
でもそそれは笑っているようで笑っていない。
どうしても言わせる気らしい。
空葉『っでも…あんな、あんなもの…っ』
あまりにも怖くて足の力が抜ける。
倒れ込みそうになる僕の腰を支えてくれて。
瞬『おっ、と…大丈夫じゃないな。一旦保健室行くか。』
空葉『自分で立てるからっ…あれ、力入んない…』
瞬『大丈夫大丈夫…うーんでも歩けそうもないな。だからといって抱き抱えるのも嫌がりそうだし。
あ、いい事考えた。』
そう言って自分の上着を脱ぎ、僕の顔が見えないように頭に掛けられた。
どうして?と困っているとふわりと身体が宙に浮いた。
空葉『へっ?!』
これって、お姫様抱っこじゃ…!?
瞬『まぁほら、気にすんな。』
ケラケラ笑いながら保健室まで連行された。
気にすんなってなんだよ!
周りが見えないから分からないけど、生徒がこちらを見てザワザワしてたのが分かって恥ずかしかった。
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