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こんな街、おさらばしてやるよ!
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「はぁ…はぁ…」
俺が向かったのは『第二体育倉庫』…
ここだったら誰もわからねぇだろ
第二体育倉庫はこの学校内の暗黙のルール、立ち入り禁止区域になっている
ここなら誰もはいってこねぇだろと思っていた矢先に…
『いたいた、いきなり逃げんなよ葵君?』
「さ、咲良……な、んでここに…」
葵は顔面蒼白で足元はうつろうつろしている、
『はぁ?咲良様っしょ?馬鹿にしてんの?』
『ハァ…ハァ…咲良いきなり走んないでよー、僕走るの苦手なんだよ』
『あら、こんなことで疲れちゃうなんて雲も可愛らしいのね』
『ハハッ、逃げ回るの好きだね~』
何故わかったの…何で俺が性奴隷なの…
葵の頭にはそんなことさえもなかった
ただ、ここで捕まったら確実に犯される…という恐怖だけだった
葵はここの唯一の抜け穴を知っていた
そこから抜け出してどこかに行けばいい、家も駄目、他には…ない、
この街から逃げればいいんだ…
『ねぇ、何でここが暗黙のルールで立ち入り禁止区域になったか知ってる?』
「し…しら、ない…」
『銀杏知ってんのか?』
『うん、知ってるよ、教師達が話してるのを聞いたことがあるから』
「な、に……?」
無意識に拳を強く握りしめる
怖いという感情に押しつぶされそうになりながらも声を出させる
『聞きたいの…?』
『勿体ぶってないで言いなさいよ』
銀杏の綺麗な顔が少し歪み笑ったような気がした
『数年前にここでこの学園の男子が犯されたんだよ、犯したのは知らない人で、この学園にも関係のなかった人だったんだよね、でさ、学園ってバイト禁止だよね?けど小遣いがもっと欲しいって子達がここを援交の待ち合わせ場所にしたんだ、ここってさ、抜け穴あるよね?』
葵が少しビクッとした顔が強張り息も荒くなっている
『フッ…で、いつしかここにきた人は犯されたいっていう願望がある人の溜まり場になっちゃって、その当時のここの別名が『SEX倉庫』だったんだってさ…驚いた?』
段々と葵の顔が青ざめていく…
抜け穴をコイツらは知っている
『じゃあここでSEXしても誰も助けてくれないし、教師達も葵君は犯されたいビッチな子としか見てくれないってワケだ』
『本当は知っててここに入ったんだろ?』
「違う…違う…違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!!」
俺は抜け穴まで突っ切って逃げ出した、誰も追いかけてこない、俺は逃げる、こんな街にはもう帰らない…勝手なことしてゴメンな、天国の父さん、母さん……
俺は無我夢中で走り、どこに行くか分からない電車に乗りこの街を去る……はずだったのに──────
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