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番外編 椛×雲
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「椛ぃ!あーそっぼ!」
思えば、生まれてくる前から友達で、生まれてくる前から…好きだったのかも知れない
『あらやだ、こんなに汚れちゃって…いいわよ、でも、これ以上汚しちゃだめよ』
僕は金持ちで、命令なんてもってのほかで、人の気持ちも考えたことが無くて、言うことを聞くなんてあり得ないことだった、だけど椛の言うことは全て守った
「椛はさ、なんでオネェ語なの?」
『ん~、考えたことなかったわ、なんででしょうね、不思議なものね…ふふっ』
椛は昔から何を考えているのか分からなくて、思ってることも全て教えてくれなかった
僕達は中学生になって、お互い好きな人も出来てくる年頃なんだけど、僕は誰も好きにはなれなかった…
僕は椛の事、likeじゃなくてloveの方で好き、でもそれを理解するのはその年では出来なくて、なんども頭の中で否定し、椛を避けていた
そんなある日
僕はその日も1人で何も考えず帰っていた、その日は雨、今にも雷が鳴り出しそうな不穏な天気
『おかえり』
家の前で待ち伏せしてたのは馬鹿みたいに恋焦がれてる椛の姿
「どーしたの?父さんに用事?それとも僕?」
平然を装うのは得意なんだ、だけどきっと椛には通用しないって分かっててもクセででてしまう
『雲によ、最近避けてるわよね…どうしたの?もうあたしが側にいるのはずかしくなっちゃったの?』
椛は、自分がオネェ言葉で話すことを随分気にしているようだった、恥ずかしくなんかない、側にいたい、僕はきっと椛に甘えちゃうから、椛が僕にも甘えてきてほしいって思ってる
ほんとはオネェ言葉になったのは母親がいないからでしょ?椛は小さいながら色々と悩んで、考えて出した答えになんで僕は恥ずかしくなんてならなきゃいけないの?これから先、おじいちゃんになっても僕は椛を愛してるって言うと思う、だけど椛は僕の質問には答えてくれない、だから僕は避けるんだよ、答えからも、椛からも───────
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