アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
プロローグ②
-
───翌朝。
あのまま寝てしまったせいで目覚ましをセットするのを忘れ、気付いたら昼過ぎ。
午前とってた授業は全部潰れてしまったが、せめて午後だけでもと思い只今絶賛疾走中なのである。
全速力で駅内を駆け抜ける。ゆく人々が怪訝な顔をしてくるがそんなのおかまいなしだ。
「はぁ……はぁ………」
やらかした。目の前で扉が閉まる。そして無慈悲に動き出し、人間を乗せた鉄の箱は駅を去っていった。
…今の逃して次来る時間が……10分後。
ああ、終わった。午後の授業も間に合わねぇ。俺はその場で崩れ落ちた。
急いで走ってきたから心臓バクバクだし口からアルコールみたいな味するし頭ガンガンするしでもう最悪だ。周りからの視線も痛い。
チラリとスマホを見てみると不在着信が数件。
きっと心配した友人が何回か掛けてきてくれたのだろう。本当にいい奴らだ。申し訳ない。
でもどうせ今から行っても俺がとっている授業は終わっている。そう思った瞬間一気に行く気が失せた。
…今日くらい、いいよな。
今日はじめて授業サボった訳でもないし、バイトもないし。……うん、もういいや!夜までゲーセンで遊んでやる!ma●ma●とかチ●ウニズムとか他にも色々遊び尽くしてやろう。
俺はゆっくりと立ち上がり、友人達のLIN●に『ごめん無理』とだけ書き込み、駅を抜けた。
*******************************
「やらかしたー…」
深夜1時。俺はまたもやらかしていた。
1.調子に乗ってゲーセンで遊びまくって財布をほぼ空にしてしまう。
2.『電車代くらいあるからいいか』と公園で座ってたらいつの間にか寝ていた。
3.そして気付いたらこの時間。あわてて駅に向かうが時すでに遅し。見事に終電を逃す。
4.タクシーに乗れるほどの金はない。
…とまぁこんな感じで今大ピンチなんだよ、ね。
「やっべぇ…今日野宿かもしれねぇ……」
スマホの電源もさっき切れて八方塞がりだ。
行く宛もなくとぼとぼと夜の街を歩く。
…ああ、素直に家帰ってイブキさんでシコってれば良かったな…。そんな思いも虚しく時間は過ぎて。
………過ぎ……て……………
「あれ……?」
目の前が、チカチカする。
足元もおぼつかなくなっている。
…視界が歪んで動悸がはやくなっていく。もしかして俺、倒れる……?
「あ………?」
ドサッと鈍い音がし、身体が地面に叩きつけられる。
起き上がろうとしても手足が動かない。それどころかどんどん意識が遠くなって…………いっ……て……
「………………」
深夜の暗い道の中、青年は意識を失った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 13