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波乱 (慎太郎side)
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一体何が起こってるんだ…?
「…はァ……んっ…」
リビングから聞こえるこの声は確かに遥の声で
じゃあ、漏れる声と共に聞こえるこのいやらしい音は……?
ていうか、なんで俺隠れてるんだ…
飲んで帰って来たらリビングの電気が付いてて、またソファで寝落ちしてるのかと思って見に行ったらこれで、咄嗟に隠れてしまった。
「…はっ……しん…たろぅっ……」
えっ……
俺の名前…呼んだのか……?
いや、聞き間違いか…
俺の名前なんか呼ぶわけないよな
とうとう願望が幻聴になったか…
都合のいい己の耳のせいで浮かれるところだった。
突然すぎる状況に混乱してるのかもな、とりあえず落ち着こ…
しかし、静かに深呼吸しようとしたその時
「はァっ……すき…っ……しんた…ろっ…」
………!?
あいつ、今なんて言った…?
「すき」とかなんとか……
いやいやいや、あいつが俺を好きとか有り得るわけない。
こんなに長年近くにいて、あの分かりやすい遥の好意に気づけないわけないし、そもそもあいつはノンケだろ…
軽くパニックを起こしていると、リビングでは遥が果てた声が聞こえた。
見つかったらまずい…
俺は咄嗟に家を飛び出した。
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