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再会
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「ええええええええええええええぇぇぇ‼︎‼︎‼︎」
俺の声は夕食後のリビングに響き渡った
「どうしたの⁉︎ そんなに大きな声を出して」
母さんが呆れた顔で台所から顔を出した
「ゆきが俺と同じ高校に転校してくるって言ってるんだけど!」
「あら、あんた知らなかったの?
ゆきちゃん少し前に言ってたわよ」
「えっ?まじで?俺聞いてないんだけど!」
問いただそうとゆきを睨むと優雅に紅茶を飲んでいた
「晴に文通で送ったでしょ?」
「…へ?」
一瞬、思考が停止したがすぐに納得した
俺たちは、月1必ず文通のやりとりをしている
おそらく、文通の内容に転校の事を書いたのだろう
だがしかし、俺は読まずに箱の中にしまった
「やっぱり、晴俺の文通読んでないでしょ?」
少し責めるように言われて、ムッとする
「だって、お前の文通長すぎるんだもん‼︎」
そう、これが一番の原因だ
ゆきの文通は30枚程あり全く読む気になれない
どうしてこんなに書くことがあるのだろうか
対して俺の文通は、2、3枚程だ
「まぁ、いいよ
同じ学校だし、もう文通しなくても毎日話せるしね」
ニコッと微笑まれる
いやいや、それは大分マズイ
毎日話せるとか、そんな次元じゃないんだよ
俺は、必要事項以外、クラスで全く喋ってないんだぞ!
ゆきみたいなのが転校してきて俺と話してたら、絶対目立つだろーーーーー!
かといって、今更戻れなんて言えないし、言ったとしてもゆきが言うこと聞いてくれるはずがない‼︎
この後、俺が不安で眠れなかったことなど誰も知る由も無い
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