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やばい、全然寝れねぇ……。
その夜。あの時のレインの笑顔が頭に浮かんでは俺の顔が熱くなる。それがループしていた。
『ありがとう、ショウマ……!』
笑顔も声も、その時の風景がしっかりと脳に焼き付いている。
あの時吹いた風が、レインの黒髪を揺らした。その髪の毛一本一本の動きが分かるほど、その時の映像が鮮明に思い出される。
「あー……なんなんだよ……。」
ベッドの上で片腕で目を覆いながら、溜息のように笑いがこぼれる。
「はは……どうしちまったんだろ、俺。」
ふと、俺は本能のままにレインを思い出してみる。
「っ、ダメだ……。」
胸が苦しくなって余計寝れなくなった……。
身体が火照って、少し布団の中が熱く感じる。
あー、ダメだ……寝よ寝よ……。
そう思って俺はそっと目を閉じる。
何も思ってなくても、自然にレインの笑顔がまぶたの裏に映る。それを思い出す度に俺の顔が熱くなって、心臓もおかしくなったようにドクンドクンと激しく波打つ。
だめだ、寝れんぞ……。
と、俺は結局、一晩中格闘することになってしまった。
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