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宮廷を毎朝抜け出して、楽しい時間を過ごしてから、また宮廷に戻る。
ってか、さっき引っ張られたほっぺまだ痛いんだけど!!
「~♪」
でも、俺は嬉しかった。ショウマと過ごす時間は短いから、その証拠のような気がして。
俺が、さっきショウマと会ったことで得た安らぎと楽しさの余韻に浸っていると、ふと、自室の大きな窓が目に入った。
そこには花瓶に生けられた紫のアネモネが飾ってあった。それは、俺がショウマにあった証で、何より俺がショウマに貰った、大切な花だった。
それを見たら、心が軽くなり、これから始まるつまらない一日も頑張ろうという気になる。
「っ、よし!」
パチンと軽く頬を叩いて気合を入れ、腰掛けていたベッドから立ち上がった。
「みゃぁぁ」
「ミーヤ。」
俺は足元に擦り寄ってきたミーヤを抱きかかえて、頭を撫でる。
ゴロゴロと喉を鳴らして気持ちよさそうに目を閉じている。
可愛い……。
そう思いながら、もう一度アネモネの花を見ると、ショウマに向けてこう言った。
“ショウマ、今日も頑張るよ。”
そう言うと、俺はミーヤを下ろして、自室のドアを開けた。
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