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花の世話をするために来た、地下にある倉庫の扉を閉める。そこの一部、俺が任されていた花達は、ユミさんが言った通り少し枯れかかっていた。
まずいな……。よし、手遅れになる前に……。
その時だった。
「……。」
ふとある花が目に入った。そして、一輪の花を手に取る。
「この花……っ」
間違いない!あの時あいつが俺に渡した花だっ……
そう、俺がレインからあの時渡された花。それが今、目の前にあった。でも、俺はあの時も今も、この花の名前が分からなかった。
「なんていう花だこれ……。」
その時、ガチャっと倉庫の扉が開く。
「ショウマ、ついでにこの花も……って、何やってるの?手に持ってるのってオドントグロッサムよね?」
俺はバッと顔を上げた。
「オドントグロッサム……?」
俺の反応に、ユミさんは手に持っていたダンボールを床に置いて、首を傾げながら近づいてくる。
「あれ?覚えてなかったの?花言葉は特別な存在。まあ、あまり知られてないから買いに来る人はいないけど、いい花よね、それ。」
私も好きだわ、なんてユミさんは言った。俺はユミさんが言ったオドントグロッサムの花言葉を聞いた瞬間に目を見開いていた。
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