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「ちょ…っ、七海っ」
暖かい唇の感触に、慌ててその身体を押す。
だが腰に回った手が俺の身体を離さないとばかりに引き寄せる。
「別に何もしませんよ。ちょっと気持ちいいことするだけです」
「そっ、それは何かしてるだろうっ。お前ここをどこだと――」
俺の言葉を待たずに再び唇を奪われる。
忘れていたわけじゃないがここ最近七海に対して少し見直していたこともあって、完全に警戒が緩んでいた。
そういえばコイツはこういう奴だった。
「…っふ」
抗議しようと開けた唇から熱い舌が口内に入り込んでくる。
驚きに舌を引くと、不意に耳を擽られた。
緩く引っ掻かれ耳穴に指を差し込まれ、唇も塞がれているというのに混乱する。
気を取られている隙に舌を絡め取られ、抵抗する手を掴まれる。
文句を言おうとすればタイミング良く舌を吸われて、身体がビリビリと痺れた。
悔しいことに相変わらず手慣れているそれに翻弄されてしまう。
何度も角度を変えて交わされる口付けに力が抜けて、気付けばソファに押し倒されていた。
眼鏡を引き抜かれそうになって、慌ててその手を捉える。
「…っおい。な、何度も言ってるだろ。俺はお前を好きにはならない…っ」
小声で必死にそう言う。
いくら深夜もとっくに過ぎた時間とはいえ、もし誰か来たらさすがに言い訳出来ない。
一瞬七海の表情が強張った気がしたが、構わず眼鏡を掬い取られた。
「俺を好きじゃなくてもいいです。…いいから、今は気持ちいいことだけ考えて」
少し乱暴にそう言って再びキスをされる。
どこか急くような口付けをされながら、七海の手が俺のシャツの中に入り込んでくる。
身体を撫であげ胸の突起を摘まれると、ビクリと身体が反応した。
「…っん…う」
何度も引っかかれ指で押しつぶされ、堪らなくむず痒い感覚が込み上げてくる。
前にされた行為を身体が思い出していくように、ジクジクと下半身に熱が溜まっていく。
絶対にいけないと思っているのに、舌を絡められる気持ち良さに脳がどうしようもなく蕩けてしまう。
「…ん、早く触ってほしいですか?」
抵抗も忘れて受け入れてしまっていたが、気付けば俺は七海の足に服越しに硬くなった勃起を押し付けていた。
言われて気付き、羞恥にカッと顔が熱くなる。
一体俺は何をしているんだ。
慌てて離れようとしたが腰をガッチリと掴まれた。
「すごく可愛いです。もっと俺を求めて下さい」
「ち、違う。今のは…」
「――いいから」
慌てて言い訳しようとしたが、有無を言わせぬ口調とともに再び唇を塞がれる。
珍しくどこか焦っているような仕草だったが、ズボンの上から自身を握り込まれて身体が跳ねた。
込み上げる快感を必死に堪えながら、七海に言われた言葉が頭の中でぐるぐると回る。
七海はさっき自分を好きじゃなくてもいいと言ったが、まさか本気でそう思っているわけじゃないだろう。
きっとそれは俺の気持ちが変わらないからで、だが今は心より身体を先に手に入れようとしている。
ハッキリいってそんな行為は最低で、だがそんなことを当たり前のように最初からコイツは俺にしてきた。
もしかして七海は今までずっとそんな風にしてきたのかと思ったら、なぜだか俺が泣きたくなった。
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