アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
90
-
「――ひっ、あ…ッ、あっ、やぁ…」
高い声が漏れる。
俺の身体の快感を生み出す場所を、七海に完全に掌握されているみたいだ。
七海の手が、唇が、舌が、触れる度にそこから堪らない快感が生まれていく。
ふわりと意識が浮き快感が昂ぶりきろうとしたその瞬間、ギュッと自身の根本をきつく締められた。
「早いですよ。まだイかないで下さいね。俺も気持ちよくなりたいんで」
「…っあ、は…っ」
逃げ場を失った熱がどうしようもない疼きを身体にもたらす。
必死に肩で息をしていると、後ろからカチャカチャとベルトを外す音が聞こえた。
ズルリと指を引き抜かれ、間を置かず後穴に熱いものが当たる。
「や…嫌だ…ッ。待て…っ」
「嫌ですか?身体は嫌だって言ってないですけど。はぁ…やべ、すげー吸い付いてくる」
どこか乱暴にそう言って七海が熱く息を漏らす。
実際さっきまで容赦なく弄られていたせいで、入っていたものを失ったそこが物欲しげに収縮している。
入り口に触れさせるだけで中々挿れてこない七海に、自然と腰が動いてしまう。
嫌だと言った癖に無意識に快感を求めている自分に気付いて、カッと顔が熱くなった。
「ふ、可愛いです。待てなくなっちゃいました?ほんと堪え性ないっすね」
慌てて違うと言い返そうとしたが、後穴に当てられていたそれが狭いそこを押し入ってきた。
明らかに指よりも質量のあるそれに背中を仰け反らせる。
「――っは…ッ」
「みーちゃん力抜いて。苦しいです」
「や…っ、無理だ…っ」
ギュッと堅く瞑った目から涙がこぼれ落ちる。
七海は一度腰を止めて俺の目元に唇を寄せてきた。
目尻からこぼれ落ちる涙に口付け、耳を優しく食まれる。
舌先を耳穴に差し込まれ、伸びてきた指先がまるで子供をあやすように俺の髪を撫でる。
優しく甘やかされるような仕草に心がズブズブに溶かされてしまう。
自然と身体の力が抜けたのを見て取ると、七海は見計らったように再び腰を押し進めてきた。
「ん…っ、あっ、あ…ッ」
「…っはぁ、みーちゃん。分かりますか?俺の全部入りました」
「あっ…く、苦し…っ。無理ぃ…」
「無理じゃないです。早く素直になって。俺がいないと生きていけない身体になって下さい」
そう言ってグッと突き上げるように腰を動かされる。
堪らず声を上げると、煽られたように七海が腰を動かしてきた。
最初から余裕なく腰を打ち付けられ、肌がぶつかり合う卑猥な音が薄暗い玄関先に響く。
身体の内部だけでなく耳まで犯されているような気分になってしまう。
「はー…堪んねえ。好きです。すげー好き…っ」
余裕のない言葉とともに再び耳を食まれる。
強烈な快感と、目眩がしそうな心音に頭がついていかない。
――と、不意にガリッと耳朶を噛まれた。
電気が走るような痛みにビクリと身体が跳ねる。
「――い…ッ、な、何して…っ」
「ああ、すみません。でもみーちゃん少しくらい痛いほうが喜ぶじゃないですか。ほら、身体は気持ちいいって言ってますよ」
「やだ…っ、い、痛いのは嫌だ…ッ」
「イヤイヤばかりですね。でもすげー色っぽい顔してる」
七海の言葉通り、ズキズキと耳に痛みはあるのに身体は苦しいほどに達したいと言っていた。
だがそれをさせないように、俺の自身をしっかりと抑え込んでいる七海の手が外れない。
容赦なく腰を揺さぶられ身体を無茶苦茶に貪られて、堪らず頭を振る。
それでも達することは許されず、どうしようもない苦しい快感だけが身体の中にわだかまっていく。
今日の七海はなんだか怖かった。
いつも犯しはするが、それでもどこか確かめるように俺の身体を気遣ってくれていた。
だが今日に限っては無理矢理に快感を引きずり出されているような気がしてならない。
「あっ、あぅ…っ、七海っ、七海…っ」
「ん、なんですか。ちゃんと素直になれますか?」
どうやら最初に言っていた通り、俺の言葉を待っているらしい。
こんなグズグズにさせておいてから欲しい言葉を言わせようなんて卑怯だ。
そう思っているのに堪らなく達したいという気持ちが俺の理性を麻痺させる。
「あっ…か、考えてない…っ。考えられないんだ…ッ」
七海は自分のことだけ考えてほしいと言っていた。
その言葉を欲しがって、痛いほど苦しい快感を俺に与え続ける。
だがそんな言葉は今更すぎるんだ。
なぜなら俺はそれで、もうずっと悩んでいる。
「…お、俺はお前に出会ってから…っ。ずっと…ずっとお前のことしか考えてない…っ」
涙ながらに必死に言葉を紡ぐ。
生理的な涙なのか、本当に流れている涙なのかももうグチャグチャで分からなかった。
ただいつもと様子が違う七海に、どうしようもない不安を覚えて必死に言葉を紡ぐ。
七海の目が驚いたように大きく見開かれる。
対面するように身体の向きを変えられると、がばりと力強く抱きしめられた。
「…っすいません。やり過ぎました。…泣かないで」
「う…っく、七海…もう苦し…ッ」
「すいませんでした。…俺の事嫌いにならないで」
なれるものならなりたい。
何度そうなれたらと思っただろう。
「優しくしますから。たくさん気持ちよくします。だからもう泣かないで」
七海はそう言って俺の瞼に口付けた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
96 / 209