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「じじいー、いい加減に」
「こら、幸太」
英雄氏に殴る真似をする幸太を東雲が止める。
「なんで、いつもジジイ庇うんですか!」
拗ねたように口を尖らせる幸太。
「それは特別な存在だからです」
「はあ?」
特別な存在だと言ったのは英雄氏。
幸太はふざけるな!と睨む。
「特別な存在なわけないだろ?」
「特別な存在です。べるさーちおりじなるば貰ろうたですもん」
「は?」
幸太がキョトンとなる横で照哉は笑い出す。
「あはは、そんなCMやってるね」
「そうです。こん飴は特別な人にしかやらんとですもん」
英雄氏は得意げに飴を幸太に見せる。
「CMを鵜呑みにすんなよ!ばーか!」
「片割れは飴貰うた事あるとですか?」
「うっ」
確かに、貰った事ない幸太は黙り込む。
「それにバッグも貰うたです」
追い討ちをかけるように英雄氏は幸太にエコバッグを見せつける。
「そのバッグ、俺も欲しい」
「それ、雑誌の付録だから買えばついてくるけど?」
東雲がそう云うと幸太は目に涙をため、
「東雲さんのばかあー」
と叫びながら、部屋を後にする。
「待つです、まだ自慢するとがあるです」
優位に立ったのが嬉しいのか英雄氏は幸太の後を追う。
「なんだかんだで仲良いなあ。」
東雲は誤解をしているようだった。
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