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フルハウス
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寮近くになると、キラリと光る目が2つ。
にゃー
猫の鳴き声。きっと、英雄氏が可愛がっている猫だろう。
「待っとたとかメケメケ・ニャンケローニ2世」
「は?」
英雄氏の言葉に4人は思わず耳を疑った。
なに?まさか、猫の名前?
照哉はすでに笑っており、東雲と幸太と健太は変な名前を付けられた猫を見る。
「いま、ご飯ばやるけん」
英雄氏はエコバッグから弁当を出す。
「ねえ、英雄さん猫の名前、もう一回言ってみて」
東雲は聞き間違いじゃないかと思っていた。
「はい。メケメケ.ズッケローニ2世」
「名前微妙に変わってんだろ!」
幸太が思わず突っ込む。
「メケメケ2世でも良かですよ」
「じじい、適当に変な名前つけんなよ!」
「あはは、幸太、別にいいじゃん、メケメケ2世最高じゃん」
照哉は大笑いをしている。
英雄さん…ネーミングセンスないよなあ。
東雲は心で呟く。
「餌やるですよ」
英雄氏がメケメケ2世に近づくとシャーと威嚇をする。
あれ?可愛がってんじゃないの?東雲は英雄氏に威嚇するメケメケ2世を見つめる。
「じじい、威嚇されてんじゃん!マジで可愛がってんの?」
幸太も東雲と同じ事を思ったようだ。
「みんなが居るから照れてるとですよ」
ぶはっ、
自信満々で言う英雄氏の言葉に照哉はまたも吹き出す。
「メケメケ2世食べると良かです」
弁当を下に置くとメケメケ2世が近寄り、臭いを嗅ぐが、すぐにフンッと鼻を鳴らし、離れた。
「遠慮ばしよるです。猫も遠慮するとですね」
英雄氏は去って行くメケメケ2世を見つめる。
「あははは、もうダメ!ヒデちゃん最高!」
照哉はお腹を押さえ座り込みながら笑う。
「弁当が余ったとです。勿体なかけん、ワタシが…」
弁当を手にしようとしたのを止めたのはもちろん東雲。
「照れてるのならミンナが寮に入ったら食べると思うよ」
弁当を見つめる英雄氏を無理やりに寮へと連れて帰った。
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