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「東雲はインフルだ。俺は予防接種してるから良いけど、照哉んとこの店の女の子もボーイも予防接種させてなかっただろ?だから、東雲隔離したのにお前らは…」
会長はため息をつく。
「え?俺、インフルエンザなんですか?」
東雲は知らなかったようで驚きの声を上げる。
「あああ、東雲さん大丈夫ですかーっ」
幸太は不安げな顔で照哉を押しのけ、そこでまた固まる。
「あああーっ、東雲さんが派手なイケメンになってるうぅ」
銀色に染められた髪は短くなっており、前髪とメガネで隠れていた大きな瞳は歓喜の声を上げる幸太を見つめている。
「うるせぇガキだな。俺に挨拶もなしに玄関に入るとは良い度胸だな、オイ…」
会長は幸太の襟首を掴むと壁側に彼の体を押しつけた。
片手で簡単に幸太の胸ぐらを掴み、上へとあげる。
足は地面を探しバタバタしている。
「す、すみません会長!お疲れ様です」
怯えながら幸太は挨拶をした。
「俺は疲れてないんだが…」
低い声で幸太を威嚇する会長。
「会長、泣きそうだからやめてあげて下さいよ。」
照哉が冷静に止めに入る。
「ち、これくらいで」
会長が手を放すと幸太はその場にドサリッと尻餅をつく。
「東雲は寝てろ」
会長はその場に立ちつくす東雲の腕を引っ張る。
「照哉さんと幸太にインフルエンザうつったかも」
「金髪にはうつってねえだろ、照哉はわかんないけどな」
会長はニヤニヤしながら照哉をみた。
「予防接種してますから大丈夫です。金髪はしてませんけどね」
照哉は幸太を立たせながら言う。
「お前は帰れ」
「え、でも…俺…」
照哉に帰るように言われるが東雲が心配でたまらない幸太は動こうとはしない。
「会長に殺されるぞ。店は部長行かせるから、東雲は休みだって皆に伝えておけよ」
「東雲さん…食われませんよね?」
インフルエンザも心配な幸太だが、一番の心配はそこだった。
「俺が見張ってるから。それに会長怒らせたらお前クビだぞ、そしたら東雲と一緒には居られない」
「そんな…」
照哉のいう事は一理ある。幸太は渋々と寮へと帰って行った。
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