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「本当、わかりやすいよな幸太は」
ユウヤはそう言いながら笑う。
幸太にとって、東雲を看病出来る照哉の存在はヤキモチ以上の嫉妬心があり笑い事ではない。
「照哉さん…好きなのかなあ」
言葉にしてしまったら一層焦ってしまいそうになる。
「そりゃあ好きだから付き合ってんだろ?」
「だから、付き合ってないですよ」
幸太は強く否定した。
鼻息も荒く否定する幸太の頭に手を置いたユウヤは、
「頑張れよ」
そう言って頭を撫でた。
優しく微笑まれ、幸太は顔を赤くして「はい」と小さく返事をした。
「あっ、そうだ、あの新人も寮使うから部屋余ってただろ?」
ユウヤは思い出したように聞く。
「部屋ですか?荷物部屋になってしまってる部屋なら」
「しまった、寮を先にするべきだったな」
確かに幸太が言うように物置と化していた部屋を思い出してユウヤは頭を抱える。
「すぐに入る予定なんですか?だったら、俺らと爺で片付けますけど」
仕事外の事なのに嫌な顔一つせずに答える幸太。
「悪いな…新人入ったら寮はまた田中が増えるな」
ユウヤはクスクスと笑う。
「ですね、フルハウス揃いそうですね」
幸太も笑う。
***********
「シンジ君ってボーイ初めて?」
健太とシンジはロッカーへとやってきた。
「シンジで良いです。はい。ボーイは初めてです。前はコンビニとかだったし」
「えっ?コンビニ居たんだ?俺も夜勤とかやってた事あるよ。」
思わぬ共通点に健太は目をキラキラさせた。
「本当ですか?夜勤ってキツい割にはお金あんまり稼げないですよね。だから、金が良いこっちに」
「あ~、分かる!俺もだし」
同意する健太をジッと見つめて急に黙ったシンジを心配そうに「どうしたの?」と聞く健太。
「いえ…なんか、凄く不安だったんで…もしかして怖い先輩とか居たらどうしようとか。でも、健太さん優しい感じで良かったなあって」
シンジはそう言うと子供みたいに笑った。
「大丈夫だよ。ここはスタッフみんな優しいし」
「安心しました」
シンジは再度、よろしくお願いします。と頭を下げた。
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