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「スタッフがまだ居るんだ、紹介するね」
健太はそう言うとシンジを連れて事務所へと来た。
「英雄さん、ちょっと良い?」
ドアを開けて中に居た英雄氏を呼び寄せる。
「なんでしょか?」
英雄氏はニコニコと笑いながら二人の前立つ。
「新人のシンジ君だよ。この人はスタッフの英雄さん」
健太は英雄氏とシンジの二人に交互に紹介をする。
「しんしんしんじ?変わった名前ばしとっとですね。」
英雄氏の素っ頓狂な言葉に健太は頭を抱え、シンジは笑いをこらえる。
「違う、新人!新しいボーイのシンジ君!」
健太はどう説明しようか一瞬悩んだ。
「あ~そがんいえば、部長が新人入るって言いよんしゃったですね」
英雄氏は思い出したようで健太はホッとした。
「よろしくお願いします」
シンジは英雄氏にも深々と頭を下げた。
「ウホッ!」
その瞬間、英雄氏は小さい雄叫びを上げる。
ウホッって…エネゴリ君かよ、と健太は頭に某ガソリンスタンドのCMに出てくるゴリラの着ぐるみを思い出していた。
「何がウホッなんですか?」
聞きたくなかったが一応聞いてみる。
「嬉しかです。後輩が出来たとです」
英雄氏が一番下っ端だった為に毎回、幸太にパシらされてたので、かなり嬉しい模様だ。
「そだね、英雄さんトイレ掃除とか教えてあげてよ」
「はいです!」
教えてあげて…その言葉に英雄氏は喜びを感じ、返事に力が入っていた。
「仕事教えるですよ新人君。トイレへ行くです」
張り切るように英雄氏は先頭をきって歩く、その後ろをシンジがついて行く。
「大丈夫かなあ?」
健太が口にした大丈夫は、英雄氏がキチンと仕事を教えてあげられるかと云う事だ。
***********
「さあ、掃除の仕方ば教えるです」
「はい。よろしくお願いします先輩」
シンジは元気に返事を返す。
英雄氏は目を見開いてシンジを見ているので何か変な事を言ったのかと彼は不安になる。
「あの?何か変な事言いました?」
「いや、良か事ば言いましたばい。先輩ってもう一回言ってみてくれんですか?」
英雄氏にとって先輩と言われたのは夢のような事だった。
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