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「先輩」
シンジの言葉に英雄氏は気持ち悪いくらいにニヤニヤしている。
「早速、先輩が指導するですよ」
先輩という言葉にご満悦な英雄氏は張り切って掃除道具を出す。
「あの、先輩…いいですか?」
シンジは遠慮がちに手を上げる。
「どがんしたですか?」
「緊張し過ぎてお腹が…トイレ良いですか?」
シンジはお腹を押さえて苦しそうだ。
「腹痛かとね?そいはいかんばい、トイレすると良かですよ」
「でも、早く掃除しないとダメですよね?」
「掃除はしよくですけん、早う」
英雄氏はシンジを個室へと押しやる。
「すみません先輩」
ドアの向こうからシンジの申し訳なさそうな声。
先輩…
英雄氏はニヤリと笑い張り切って掃除を始める。
掃除を行う音が聞こえてくると、シンジは便座のフタを閉め、上に座りポケットから携帯を出す。
携帯にはメールを受信した事を知らせるランプが点滅している。
開くと友人から。
初出勤どうよ?
シンジが今日から新しいバイトを始めると知っている友人が様子を伺いにメールをくれたようだ。
シンジは、
鼻で笑うと、チョロいぜ。と返信した。
確かに簡単に騙せた。
ニコニコしてハキハキした返信を返せば愛想が良いと殆どの人間がそう受け取るのだ。
現にさっき会った同じ顔をした二人も、ホスト崩れしたチャラいユウヤという男もシンジを好青年だと思っている。
そして、仕事をさぼる為に腹が痛いと嘘ついたのに、心配をしたジイサン。
本当、チョロいぜ。
携帯のランプがまた点滅をする。
時給いくらだっけ?
そんな内容。
シンジは聞いた時給を書いて返信をする。
すぐに返信がきた。
『やっぱ、風俗って高いんだな。』
『高いから入ったんだよ』
『なあ、従業員なら安くヤレんの?』
『何をだよ?』
『エッチだよ』
『バカ、本番やんねーし』
『そうなのか?じゃあ、抜いてくれんのか?』
『さあ?でも、店慣れた頃に安くで入れてやるよ』
そんな内容をやり取りしているとドアがノックされ、
「大丈夫とですか?」
と心配する英雄氏の声が聞こえてきた。
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