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くちゅ、…くちゅ、
絡んでくる舌が出す粘着質みたいな音。
「ん…ふう……」
幸太の声が漏れる。
き…
気持ちいい…
どうしよう、俺…東雲さんが好きなのに!
唇が離れ、目の前にユウヤの顔。
「凄く気持ち良さそうな顔だね。もっとして欲しい?」
頷きそうになりながら、幸太は首を振る。
「お、俺は…」
「東雲が好きなんだろ?だから、東雲は諦めなよ」
諦める?
なんで?
なんで俺はこの人にキスされて、しかも諦めろなんて言われてるのだろうか?
それに…キスは初めてだったのに。
「ユウヤさんのばかあ…俺、キス初めてで初めては東雲さんとって決めてたのに、なんで、なんで、1stキス奪ったあげくに諦めろって言うんだよお」
幸太は泣き出してしまった。
二十歳の男がキスも初めてで、人前で泣く。
ユウヤは幸太を押さえていた手を離すと抱きしめた。
「う~、離してよ」
ジタバタと暴れる幸太を軽く抱き上げると、勝手知らずの幸太の部屋へと連れて行った。
泣きじゃくる幸太をそのまま床に押し倒した。
「やだ!やだってば!」
何をされるか幸太にも分かる。押さえつけられた手を必死に動かすがユウヤより一回り小さい彼、逃げられない。
「東雲、…もう会長の次の恋人になってるよ」
「えっ?」
幸太は目を見開きユウヤを見た。
「会長から電話があった…新しい恋人と今からセックスするから、お前はもう自由だって…」
「うそ…東雲さんなの?」
「そうだと思うよ次のターゲットは東雲だったから…俺はおはらい箱で幸太も失恋したわけだよ」
「う、嘘だもん!東雲さんは…ノンケで」
「俺だってノンケだったよ。でも会長に無理矢理やられてからは…だから東雲も会長にその内溺れる」
「嘘だもん!信じないからな!ユウヤさんのばーか!」
精一杯の悪態。
バーカ、にユウヤはつい笑って、次の瞬間泣き出した。
「俺だって…信じたくないよ。会長は…俺の事、本気じゃないくらい知ってた…でも…」
ユウヤは幸太を解放すると、膝を抱えて泣いている。
起き上がり、幸太は逃げる事もせずにユウヤの側に行き、彼の頭を撫でた。
ユウヤは新人だった頃から凄く優しくて、頼りがいがあって…
だから、ほっとけない。
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