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「照哉さん、俺、医者から大丈夫って言われたんで、明日から寮に戻れます」
東雲は笑顔でそう言うとベッドに手作りのお粥を持って来た。
「そっか、良かったな」
照哉は東雲の頭を撫でる。
「照哉さんが看病してくれたからですよ、ありがとうござまいます!」
「いいよ、礼なんて」
「…だから、次は俺が照哉さんを看病します」
東雲は笑顔でそう言うと、お粥を食べさせようとスプーンを照哉の手に持たせる。
「看病してくれんの?」
照哉に聞かれ東雲は頷く。
「じゃあ、食べさせて」
照哉は東雲にスプーンを返す。
「えっ?」
東雲は焦るように照れる。
「看病してくれんだろ?」
照哉に再度聞かれ、東雲は照れた顔でスプーンでお粥をすくう。
彼の口元にスプーンを近づけると照哉は口を開け、パクンとお粥を食べた。
「美味い。東雲の料理は最高だな」
照哉はニコッと微笑んだ。
その笑顔が可愛くて東雲は更に照れてしまった。
ううっ、照哉さん可愛い…。
東雲はお粥を照哉の口に運んでいく。
でも…照れる…。
照哉は完食してくれて、嬉しくなる。
「照哉さん、次は薬」
東雲は医者に貰った薬を出す。
目の前に差し出された東雲の手の中の薬。
照哉は手を伸ばし、掴んだのは、
東雲の腕。
東雲が驚いた時には腕を引き寄せ、東雲を抱きしめていた。
「て、照哉さん」
抱きしめられた東雲は驚くよりも先に照れた。
照哉はぎゅっと東雲を抱きしめると、
「どんな薬よりもこうしてた方が効くんだ」
耳元で囁いた。
「照哉さん、ね、寝てないと」
東雲は抱きしめられたまま、テンパっている。
「声、裏返っているな」
照哉は東雲の頭を撫でる。
「だ、だって」
「東雲…俺が好きって言った事…本気だからな」
耳元で囁かれた言葉に東雲は身体を硬直させた。
「照哉さん…」
どうしよう…。
東雲は困惑した。
好き?
俺を好き?
なんて答えたら?
そんな事を考えていると、身体がフワリと浮いて、次の瞬間…
照哉の下にいた。
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