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「東雲、どうした?」
抱き付いて来た東雲は震えていて、照哉は抱きしめながら頭を撫でる。
「よしよし」
やっぱ東雲は抱き心地いいなあ。
抱きしめながら思う。
「照哉さん……どこ行ってたんですか?」
鼻声の東雲。
「…………会長に仕事頼まれてさ」
「熱あるのに?」
「もう下がったよ」
「下がったからって無理しちゃダメじゃないですか!」
「ああ、うん。ごめん」
「ごめんで済むなら弁護士も警察も要らないですよ」
「はいはい、気をつけます……………って、そろそろ東雲、顔見せろ」
「やです!」
即答する東雲。
「なんで?泣いてるから?」
照哉は優しい口調で言う。
泣いてる東雲も可愛くてじっくりと顔を見たいのが本音。
「な、泣いてません!」
「じゃあ、顔見せろよ」
「それは嫌です!」
「泣いてないんだろ?じゃあ良いんじゃない?」
「泣いてないけど、嫌なものは嫌です!」
あっそ、
埒があきそうにもないので、照哉は強行突破に出る。
身体を掴み、自分から引き離そうとするが、東雲は必死に照哉にしがみつく。
「こら、東雲離れろ!」
「嫌です!」
そう言って力を入れる。
照哉は東雲のシャツの中に手を入れて首筋を舐めた。
「やっ、」
驚いた東雲の力が弱まり、その隙に照哉は身体を引き剥がし、そのまま押し倒した。
「て、照哉さん」
顔を隠せないように両手は押さえつけられている。
東雲の大きな瞳は濡れていて、
「やっぱ、泣いてんじゃん」
照哉は微笑む。
「な、泣いてません!」
東雲は恥ずかしさで横を向く。
その仕草が可愛くて照哉は微笑むと、目尻にキスを落とす。
「て、照哉さん」
一気に顔が赤くなり東雲は照哉を見た。
「しょっぱいぞ…いいじゃん泣いてる東雲も可愛くて好きだよ俺は」
見上げる照哉の微笑みは優しくて、可愛い。
「照哉さん…」
つい、見とれた。
大きな瞳は照哉を捕らえて、潤んでいる。
愛くるしい。
その言葉が似合う。
照哉が顔を近づけると東雲は目を閉じる。
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