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足枷(3)
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side ちとせ
もうこれは逃げるしかない
そう思い走って部屋の扉に向かおうとするが数歩踏み出したところで何かに引っかかったように左足が前に出ずべしゃっと転ぶ
「い゛っ」
てぇな!!と思い振り返ると俺の足から2メートル程のところの鎖を踏みつける新藤がニヤリと恐ろしい笑みを浮かべて俺を見下ろしている
1歩、2歩とじりじり近づいてくる新藤が怖すぎて這ってでも逃げようとするが俺の足枷に繋がれた鎖はしっかりと新藤が握っている
「ひっや、やめ…来るな!ほんとに、来ないで、くださっ…!!」
もう半泣きになりながら首を左右に振りいやいやするように懇願する
思わず敬語が出るくらい俺はびびりまくっているがそんなことは今自分で気づく余裕が無い
「変態、お前呼ばわり。挙句逃走を図るか…まぁ、泣いて謝る様は悪くない、選ばせてやる。痛みか快楽か…」
どっちにする?
ととても楽しそうに小首まで傾げて尋ねてくる新藤は周りから見れば女も男もほぅ…とため息を零すほど綺麗な顔をしているが俺にはやっぱり悪魔にしか見えない
嫌だと涙を散らしながら首を振るが聞き入れてくれる様子はない
「早く選べ」
「……」
無言を貫いていると屈んだ新藤が俺の腹の下に手を入れグイッと持ち上げる
「や!降ろせ!」
じたばた暴れどうにかその手から逃れようとするが力で敵わないのはもうわかっている。それでも暴れずにはいられない
だが何も言わず運ばれポイとベッドに投げられる
「ぅわ!」
俺がベッドに沈んでいる間にベッドサイドの引き出しから見覚えのある鎖を取り出し起き上がった俺を押さえつけて首輪とベッドヘッドを繋ぐ
これで俺はベッドからも降りられなくなったわけだ
完全に詰んだと絶望する俺を置いて新藤は部屋を出ていった。戻ってきた新藤は手にいくつかのものを持っていてこちらへ来る
それはそれは楽しそうに。
子どもが新しいおもちゃを手にした時のように。
悪魔は口を吊り上げて嗤う。
そして囁く。
___「さぁ、仕置の時間だ」___
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