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帰り道(2)
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side ちとせ
「………」
「………」
どこまでついてくる気だこいつ…
ついてくると言うか引っ張られて引き摺られるように歩いているから俺がついてってる感じだが…
校門を出て約10分。もう駅はすぐそこだ。まさか電車にまで一緒に乗ってきたりはしないだろうな…アパートがバレるのは避けたい
この際逃げるか。今なら全力で振り解けば何とかなりそうだ、と考えているとぱっと手を離される
「?」
「じゃあな」
そう言って踵を返す新藤
え?は?まじで?ラッキー!なんてガッツポーズを決める。そのままつけられたりしないよな?と思い新藤が見えなくなるまでその背を見送り、改札を抜け電車に乗って帰った
アパートの部屋の鍵を開け
「ただいま〜」
なんて、誰もいない部屋に向けて言ってみる。一人暮らしなのだから返事があるはずもなく、でもなんとなく少しだけ、ほんの少しだけ寂しく感じた
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