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危ないヤツ(2)
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side ちとせ
次の日廊下で瀬戸とすれ違った時に昨日はありがとな〜と言われた
それからというものちょくちょくうちの教室に来ては俺や愛希に絡んでくるようになった
何度かやばそうな女子に追いかけられたり、瀬戸を間に挟んで女子2人が喧嘩したりしている現場に居合わせ巻き込まれた。そんなことを繰り返すうちに何故か仲良くなってしまい昼には食堂に行くぞと毎日やって来るようになった
「ちとせはさ〜斗真とどうなの?」
「はぁ?どうもこうもねーよ」
今日も瀬戸が教室まで迎えに来て食堂に向かっている。愛希はバスケ部のミーティングがあるからと今は一緒じゃない
「どうもこうもないって、何も無いってこと?」
「なんもねーよ。生徒会もないしお前がこうして毎日食堂に連れていこうとしなけりゃ会わなくて済むんだけどな」
「会いたくないんだ?」
「そりゃそうだろ、お前だいたい何があったか知ってんだろーが」
「まぁ、だいたいは?斗真はたぶん、ちとせのこと結構気に入ってると思うけど」
「犬だ下僕だ言われてるけどな」
新藤を肘で殴った日からGWも挟み3週間は経ったがあれから新藤の家には行っていないし、そういうコトはされていない
だからと言って全く絡んでこなくなった訳でもない。瀬戸に連れられて食堂に行けば一緒に昼飯を食べるし、俺の好きなものがあればいらないと言っても無理やり口に突っ込んでくる
「斗真のこと、嫌い?」
「嫌……いってわけでも………」
そう、嫌いじゃないのだ。あんなことをされたのに嫌いになれない。自分でもおかしいとは思うが、脅されているから仕方なく一緒にいるのだと自分に言い聞かせて納得している
新藤は意外と世話焼きでよく俺に構ってくるし、愛希とも打ち解け…たというか餌付けして懐かせたというか、そんなこんなで今の状況がそこまで苦なわけでもない
だからといって自分から会いたいとは全くもって思わないが…
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