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プリンに罪はない side斗真
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side 斗真
最近ちとせと恭弥がやたらと仲が良い。恭弥にはちとせには手を出すなと釘を刺してあるので心配はしていないが、それでもやはり俺には見せない顔でちとせが恭弥と話しているのは気に入らない
ちとせ達が来て
「遅かったな」
と言えば
「プリント書いてた」
と素っ気なく返される
その後もコロッケで気を引こうとしたがこちらをチラリとも見ずにいらないと言われさすがに少々落ち込む。一応好きな子なわけで、余りにも冷たくされると自業自得なのだが辛いものだ
仕方ないと食事を再開しようとした時
「ちとせ、斗真のこと嫌いじゃないってさ」
突然恭弥が訳の分からないことを言った
思わず「は?」と言えばちとせと重なったが、ちとせの声は苛立ちを含んでいる
「さっき話してたんだけど、ちとせはいろいろあったけど斗真のこと嫌いじゃ「あーーー!もうお前ほんと黙れよっ」
突然ちとせが大きな声で恭弥の言葉を遮った。ほとんど最後まで言った気がするが…
だがちとせの反応からして恭弥の言ったことは嘘では無いのだろう。酷いことをした自覚はあるのだが、それでもちとせは俺のことを嫌っていないのか
そう考えるのは都合がよすぎると言うものだがそれでも頬が緩むのを抑えられない。ちとせの耳が少し赤い気がするのは気の所為だろうか?
チラチラとちとせの様子を窺いながら残りを食べてまたちとせを眺める。目を合わせないようにか俯きがちな顔。その目は伏せ気味でまつ毛長いな〜なんて考えていたらうざいと言われた。鬱陶しいとも言われた
でもさ
「嫌いじゃないんだろ?」
嬉しくて
ただ嫌われていないという事実が嬉しくて
馬鹿みたいに緩む自分の顔を自覚していながらそれも悪くないな、なんて
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