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【とある吸血鬼の話】
「なぁ、最近下級の奴ら、大人しくねぇか?」
「あぁ、そのことなんだが…今、下級の奴らのところに“ハンター”がいるらしい」
「それ、本当か!?」
「…話によると、下級の吸血鬼どもを片っ端から殺してるんだとよ……」
「そうか。…いやぁ、つくづく自分が中級以上で良かったと思うぜ。何せ下級、いや、最下級の奴らは、人間に抗うことすらできねぇんだからよ」
「確かに…。だが、最下級も最近は骨のある奴が一人いるという噂だ。どうやら“能力”まで持っているらしいぞ」
「マジかよ…最下級のクセに気持ちわりぃな」
「全くだ」
「ちょっくらシめに行ってやろうぜ。其奴の名前は?」
「あぁ、確か……“東雲 莉月”…だったか」
「ふぅん、東雲莉月クン、ね。
悪い子にはお仕置き、だよなぁ?」
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