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昼間だというのにこの部屋は薄暗い。
朝方帰ってきた恋人の柊弥(しゅうや)からは、酷くアルコールの匂いが漂っていた。
圭はフラつく柊弥を支えようと手を貸したのだが、煩わしいとでも言うように振り払われてしまった。
いつからだろうか。
僕達の関係が崩れだしたのは。
カーテンの隙間から僅かに漏れる光だけが、圭を肯定してくれるように優しく射し込んでいる。
「圭、今から愛してやるからこっちに来いよ」
視点も定まらず、呂律も回っていない。
外で何かトラブルでもあったのだろうか。
柊弥は外で何かある度、必ずと言っていい程浴びるように酒を呑み、朝方帰ってきては愛してやるからと圭を乱暴に抱くのだ。
それは日に日にエスカレートしていった。
慣らさずに柊弥の反り勃ったソレを受け入れるのは今ではもう当たり前。
最近ではバックで突きながら、根性焼きをする事にハマっているようで圭の背中や腰にはとてもじゃないが、人には見せられないような傷が無数に出来ていた。
また今日も憂鬱な1日が始まるのか、と少し気が滅入ってしまったが、行かなければ柊弥の機嫌を損ね兼ねない。
機嫌を損ねれば、もっと酷くされるのは経験済みだ。
従うしかないのだ。
柊弥は圭の身体にひとしきり傷を付け、事を終えると、決まって息が出来ない程きつく抱き締め愛してると言った。
僕は本当に愛されてるの?
何度も考えたが圭にはもう、その答えを見つけ出すことなどできなかった。
そして、その日事件は起きたのだ。
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