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「あー
アイツね。今夜は会社の出張だか 旅行だか何だかで。この前まで地方に転勤でね。単身赴任だったんス。」
「あー 奥さん・・って 呼び方で 良かったですか。」
「籍は 入れてないんスよ。
センセーは医者だから アイツのこと 判ってるみたいッスね。」
「まぁ 分かりますよ。
千春さんは そっち側って いまだに見えない って言うのが 正直な感想です。決して偏見は無いですよ。」
「俺 そっち側になるんかな?」
「違うんですか?」
「まぁアイツと一緒に住んでるから そーなんかな?」
「やっぱり 女性が好き?」
「いやぁ 俺 わかんないんス。」
「千春さん なんだか あなたは何て言うか。んー、人たらしだな。あなたが今 独りで飲んでるのをみたら 放っておけない気分です。
あなたは 何ていうか 奥底に何か貯めていませんか?
ストレスとも違う。隠しているとも違う。
あなたの顔が時々 雲っている っていうか。
本当の心を 第三者の僕に さらけ出してみませんか?
今は 僕を心理カウンセラーと でも 思ってあなたの中にある何かをすべて 吐き出してみませんか?医師として 秘密は守りますよ。実際 僕は精神内科も得意分野なんで。」
医師 真弓は 千春のことを
知りたかった。
当初は アノ女房らしき人間と夫らしき千春の 関係に 少しの違和感を覚えたから。
単なる尻に敷かれる亭主 とは 又違った夫婦に見えた。
そして 次に 思ったのは 女房らしき人間の千春に対するパワハラ。
そして 千春の入院が一ヶ月を過ぎる頃に思った 女房らしき人間の本性や思考。
そして 2人の揺るぎない信頼のようなもの。
そして千春の好ましい 性格。
何か 有るのでは?
何が あの2人の姿なのか?
仲睦まじいようで 何か距離感があるような。
そもそも夫婦なのか?
夫婦にしては どこか違和感がある。
彼女からは 千春を可愛がる様子もあるのに 言葉は容赦ない。
千春を 我が子の様に 諭す風でもある。
単純に 夫婦としての真の姿を知りたかった。
興味も 千春への関心も 有った。
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