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朝飯を終えて 少ない食器を洗っていると インターホンが鳴って……
俺はてっきり同居しているアイツが 帰ってきたのだと思った。
メールでもしてくれたら 朝飯くらい用意してやったのに。
ドアを何気に開けると
そこに立っていたのは
真弓センセーだった。
髪は 少し乱れていつもきちっと後ろへ流しているのに 前髪が幾筋か額に垂れて 顔も爽やかさか無くて顔色はくすんでいる。
スーツの肩も先程ひどく降った雨で濡れている。ワイシャツも心なしか皺が目立つ。
「センセーよ どうした?」
「すいません。千春さん。ごめんなさい。約束をしていたのに。昨夜は 急患が立て続けに有って 今朝まで病院に。車じゃなかったから 電車で帰って来ました。連絡しようにも時間が無くて。スマホも充電しなくちゃならない程で。電源が入らなくて。千春さん」
「センセー とにかく上がって下さい。びしょ濡れじゃないスか。」
濡れた真弓センセーを部屋に上げてバスタオルを持って真弓センセーの頭にかぶせた。
いやスーツもびしょ濡れだ。
「センセー。風呂入んなよ。風邪引くよ。さっき俺入ったばっかだから。あっ湯舟にお湯溜めるから。すぐ溜まるよ。スーツ脱いで!ハンガーそこの使ってよ。エアコンいれたからこっちに座んなよ。頭拭いて。ほら言ってるそばから くしゃみして!
今熱い紅茶淹れるよ。ブランデーちょっぴり入れたから。ほら飲んで飲んで。」
「ありがとう。駅降りたとき降ってたけどタクシーが居なくて。走った方が早いかなって。一刻も早く千春さんに会いたくて。」
「な、何言って。ちっと待てばタクシー いやって程 来るべよ。」
「本当に約束をやぶってごめんなさい。すいません。昨日はあなたに本当に 会いたかったのに。」
「あ ありがとう。嬉しいっすよ。
あっ 風呂お湯張り出来たみたいっす。入って!」
真弓センセーが浴室に消えて
えーと下着は
新品のパンツをここに置いて
ほとんど新品のスウェット上下をここに置いて。
バスタオルと小さいタオルを洗面台の横の脱衣かごに。
その間に 冷蔵庫を 見て
あ 鍋焼きうどんでも作るか。
からだ温まるからな。
えーと スーツはエアコンの下にぶら下げて 乾かして。
下着と靴下ワイシャツは 風呂出てから一緒に洗濯しよう。
風邪引かなきゃ良いけどな。
心配だな。大丈夫かな。可哀想にあんなに濡れて。
俺 顔赤いよな。
会いたくて なんて!
嘘でも嬉しくなっちまう。
真弓センセーは罪な人だよな。
無理矢理のように スーツを脱がせ 紅茶を飲ませたまでは 素直に従ったセンセーは さすがに 風呂までは 遠慮していた。
が 背中をぐいぐい押して 風呂場の前まで来たら 観念したように 服を脱いでくれた。
俺は濡れて張り付いて透けるワイシャツの腕に ドギマギしながら 脱衣所の扉を閉めた。
そして夢中になって作った鍋焼きうどんの煮え立つ土鍋を見詰めていた。
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