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イルカショーの後は、残りの館内を4人で回り、最後にお土産ショップに寄って水族館を出た。
「じゃあ俺は2人のこと送ってくから」
「瑛翔くん、今日はありがとう」
「神代くんありがとう」
「いや、こちらこそありがとう。楽しかったよ、またね」
3人は途中で電車を降りて行った。
18時を回ってるけど、7月頭のこの時期はまだ陽が落ち切っていなくて明るい。
綺麗な橙色の空を見上げる。
桐崎さんも椎河さんもいい子だった。
結局椎河さんとほとんどを回っていたから、結果的に桐崎さんと祥馬の2人の姿を見なくて済んだ。
目の前で見るのは辛いから。
「あ、瑛翔」
「ん?あ、佑嗣…部活帰り?」
大きなバッグを背負った佑嗣がジャージ姿で信号待ちをしていた。
「あぁ、来週試合だから」
「そうなんだ」
そして自然と一緒に歩き出した。
「どこ行ってたんだ?」
「水族館」
「…1人で?」
「そんなわけないでしょ」
水族館に男一人で行くとか痛過ぎる。
「…祥馬と?」
「うん、あと祥馬の彼女とその友達」
「ふぅん。ダブルデートじゃん」
「だよね」
「だよねって何だよ」
佑嗣は笑った。
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