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「はよー!」
祥馬が上機嫌で教室に入って来た。
「瑛翔ー!」
「……なに」
「相談乗ってくれてありがとな!」
「…うん」
上手くいってることが嫌という程伝わってくる。
「今度また4人で出掛けようって澪央が言ってた」
「あーうん、そうだね」
「どこ行きたいか瑛翔に聞いといてって言われたんだけど、行きたいところあるか?」
「いや、椎河さんと桐崎さんの行きたいところでいいよ」
そう答えると祥馬は感心したように息を吐いた。
「なるほど。それがモテる男の答えなんだな」
「は?」
普通に、特に何も考えずに答えただけなんだけど…
「俺なんてこの間、どこか行きたいところあるか聞かれて素直に答えたら微妙な顔されたんだよ」
「……ちなみにだけど、どこって言ったの?」
「ゲーセン」
あー祥馬は好きだもんね。
「…まぁ、女の子はね」
「そういうもん?瑛翔はデートでゲーセン行ったことねぇの?」
「あるけど…」
「そうだよな!?あー!分かんねー!」
「でも俺から行こうとは言ったことないよ」
「うっ…」
祥馬は言葉を詰まらせた。
「大体女の子がゲーセン行くって言ったらプリクラ目的でしょ」
「あー…」
「どうせ祥馬は格ゲーしようとか言ったんでしょ」
「お前エスパーかよ」
祥馬の考えてることなんて、大体分かる。単純だから。
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