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「おっはよー!」
廊下を歩いてると後ろから祥馬に声を掛けられた。
朝から元気すぎる。
でも、この様子だとまだ桐崎さんから俺と椎河さんが別れたことは聞いてないみたい。
「瑛翔おはよ」
「おはよ」
「おい、佑嗣!俺には挨拶しないのかよ!」
「え?あ、いたんだ」
「お前っ」
いつものふざけ合いを見て笑い合った。
こんな風に笑えるのは、いつまでかな。
そんなことを思ったけど、
それは、本当にすぐだった。
昼休みに入ると祥馬のスマホが鳴った。
「あ、澪央からだ。こんな時間に珍しいな。ちょっと話してくる。もしもしー?どうした?」
祥馬は教室から出て行った。
「瑛翔、昨日はどうだった?楽しかった?」
「うん、楽しかったよ」
「そっか。じゃあ彼女とも上手くいってんだ」
「いや、昨日別れた」
「えっ?」
「多分、今の桐崎さんからの電話もそれのことだと思う」
佑嗣は戸惑ったように俺を見る。
「どうして…」
俺が口を開きかけた時、教室に祥馬が戻って来た。
そして俺たちの所へ来るなり俺の腕を掴んだ。
「瑛翔、ちょっと来い」
「祥馬…」
「佑嗣は教室で待ってろ。二人で話したいから」
俺が承諾する前に、半ば無理やり祥馬は俺を教室から引っ張り出した。
向かったのは使われていない空き教室だった。
中に入るなり祥馬は俺の腕を乱暴に離した。
その拍子に転びそうになったのを何とか堪えた。
「瑛翔、お前…」
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