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「キスであんな声漏らして、ここ触ったらどんな声出すんだろうな?」
投げるように乱暴に髪を離された。
そして、
「っ…!!」
するっと衣装の上から中心を撫でられる。
俺は首を振った。
「澪央はさ、こうするとスイッチ入るんだよな」
そう言って祥馬は鎖骨を甘噛みして、舐めた。
「…っ」
桐崎さんと同じように、男の俺にも触れるの?
涙が目の横を伝っていく。
「まぁ、流石に同じじゃないよな」
離された両手で祥馬の両肩に手を当て推し退けた。
「いつまで抵抗すんだよ?」
「っ…」
「あぁ、喋れなかったな?」
そう言いながらも口から手を離してくれる気配はない。
祥馬は首筋を舐め始め、時折吸い付いた。
「っん!…んー!」
その時、ポケットに入れていた俺のスマホが音を立てた。
無視していた祥馬だったけど、鳴り止まないそれに明らかな嫌悪を示した。
「…誰だよ」
そして俺のポケットからスマホを取り出す。
「チッ…いつもいつも」
画面を見るなり舌打ちをして、スマホを俺に向けてきた。
「佑嗣から」
「……」
何の意図があって俺に見せたのかと思っていると、そのまま切ってしまうと思っていた電話に祥馬は出た。
「もしもし」
『…え、誰?祥馬?』
「そうだけど」
『瑛翔は?お前、』
「もう電話してくんな」
それだけ言って電話を切り俺の手が届かないところへスマホを置いてしまった。
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